コロナ禍をきっかけに、地方移住を選択する人たちが増えています。都市部の過密を避けて、地方での穏やかな暮らしを求める人たちが増加しているのです。リモートワークの普及もこれを後押ししていますが、移住先での働き方や暮らしの具体的なイメージを持つことはもちろん、どんなメリットとデメリットがあるのかを事前によく知っておく必要があるでしょう。
まず「地方移住」とは、文字通り東京や大阪などのいわゆる大都市圏から地方へと生活の拠点を移すことを意味します。移住する点では同じですが、おおまかに3つの移住パターンがあり、それぞれに「Uターン」「Iターン」「Jターン」と区別して呼ばれています。
Uターンとは、地方出身者が進学・就職などを機にどこか別の地域へ移り住んだのち、再び故郷の町に戻って暮らし始めることを指します。たとえば、北海道・苫小牧市出身のAさんが上京して就職。その10年後に再び地元である苫小牧市に戻ってくることを「Uターン」と呼びます。
Iターンとは、生まれ育った地域(一般的に大都市圏)から、どこか別の地方都市へ移住することを指します。東京都出身のBさんが、北海道・帯広市のような地方に移り住むのが典型的な「Iターン」の一例です。
Jターンとは、地方からどこか別の地域(一般的に大都市圏)に移住。その後、生まれ育った地元には戻らず、地元からそれほど遠くないエリアの大都市や中規模都市へ戻り住むのが特徴です。例えば、北海道・上川町出身のCさんが一度上京したのち、今度は旭川市に移り住む場合がこれに当てはまります。
さて、地方移住を検討するためには、地方移住にはどんなメリット・デメリットがあるのかを知っておく必要があります。移住前には地方暮らしのよいイメージばかりが先行しがちですが、移住するリスクや先輩移住者たちのリアルな声を知らずに決めてしまうと、思わぬ後悔をしてしまうかもしれません。
日々の暮らしのなかで豊かな自然と触れ合えることは、地方に移住する最大の魅力の一つです。もしも移住先が北海道なら、海・山・川・森・湖など各地域ごとにスケールの異なる自然美が広がり、自然に囲まれた日常生活を送ることができます。市街地からのアクセスも良好なので気軽に週末のレジャーを楽しむことができるし、都市部から足を延ばすよりも断然コスパが◎。「都会の喧騒から離れたい」「大自然に囲まれて暮らしたい」という自然派には、地方移住をオススメできます。
各自治体ごとに、起業を前提とした移住者向けの助成金・補助金制度を設けている場合があります。条件や支援内容は自治体によりさまざまですが、こうした制度をうまく活用することで企業のハードルを乗り越えやすくなります。また、一般的に都市部に比べて競合となる事業者数が少ないため顧客を確保しやすく、人件費や賃料などのランニングコストを抑えられるのも大きなポイントです。
物価高騰に左右されがちな食費を抑えつつ、その土地ならではの新鮮でおいしい肉・魚・果物などが手に入ります。また、都市部と比べると食費以外の物価も安いため、家賃や光熱費、ガソリンなどにかかる出費を削減することができます。
希望する職種によって大きく異なりますが、一般的には都会に比べて企業の数が少ないため、自ずと求人数も限られる傾向にあります。選べる職種が限られ、場合によっては希望の職業に就職・転職できなというケースも珍しくないようです。仕事選びは収入面はもちろん、移住後の満足度にも直結するため、まずは移住候補地の求人傾向を事前にリサーチしておきましょう。
これも職種によってまちまちですが、デメリットとして挙げられることが多い傾向にあります。一般的に地方では都心部に比べて給与は低めに設定されていることがほとんど。たとえ前職と同じような仕事内容でも年収が下がるおそれがあります。また、昇進のスピードが遅かったり、昇給の制約が厳しいケースも見受けられるようです。
地方暮らしの必須アイテムといえば自家用車。公共交通機関の数が少なく、電車やバスの路線が限られているため、どうしても買い物や通勤・通学、子供の送り迎えなどに車は欠かすことができません。家族構成やライフスタイルによっては、一家族で2台以上必要になるケースもあるでしょう。購入費用はもちろん、駐車場やガソリン代、自動車保険料など諸々の維持費がかかることを念頭においておきましょう。
地方移住に興味があるけど何から始めればいいのかわからないという一は、東京・有楽町駅前の東京交通会館8階にある「ふるさと回帰支援センター」に相談してみては。全国の自治体と連携する同センターには、無料で利用できる移住相談窓口があります。移住先の住まい・仕事・子育て情報などについて相談できるほか、電話やオンライン相談にも対応しています。移住フェアなどの関連イベントも開催しているので、まずは気軽に足を運んでみましょう。
「LOCAL MATCH」では移住希望者と自治体・企業のマッチングに加え、イベント参加や体験ステイ、移住相談などにも対応する移住プラットフォーム。移住後も地域に貢献できる人材の育成に力を入れており、移住を長期的に後押ししてくれます。
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