北海道のおすすめ移住先や北海道の特徴など北海道に住む上で知っておきたいことを、札幌在住、北海道在住歴34年の筆者がお伝えします。どこまでも広がる大自然に美味しい食べ物、たくさんの魅力的なアクティビティと旅行先としても人気の北海道。都道府県魅力度ランキングで2022年まで14年連続1位の北海道は移住先としても大人気の都道府県です。
北海道には「とにかく広い」「冬が寒い」「農業が盛ん」など人それぞれいろいろなイメージを持っていると思います。まずは、北海道を数字でどんなところか見てみましょう。
北海道は一次産業や観光業が盛んでとにかく大自然が広がっているというイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし、札幌は東京以北で最大の都市ですし、旭川や函館、帯広など各地域で一番大きな街はショッピングセンターや歓楽街も整っている大きな街です。
北海道は日本で一番広い都道府県で四国と九州を合わせた面積とほぼ同じです。そのため、行政としても他の県にはない「支庁」が14支庁設置されており、各エリアで特徴が分かれています。
道央エリアは札幌や新千歳空港があり、北海道の中心とも呼べるエリアです。観光地も多く、北海道に訪れる方は道央エリアに来ることが多いでしょう。
道北エリアには旭山動物園がある旭川や富良野など北海道を代表する観光地があります。最北端の稚内を中心とした最北部は酪農や漁業、林業が盛んなエリアです。
道南エリアには函館を中心に札幌とは違う独自の文化が発展しています。北海道の中では比較的温暖で雪も少ないエリアです。
十勝エリアは帯広を中心としたエリアで農業が盛んです。ジャガイモやとうもろこしなど北海道を代表する農産物がたくさん収穫できるエリアで、アグリビジネスなど新しいビジネスが成長しているエリアでもあります。
根釧エリアは釧路湿原がある釧路や日本最東端の根室があり、自然に溢れるエリアです。酪農や漁業が発展しています。
オホーツクは世界遺産でもある知床や流氷が運ばれる網走、紋別を中心としたエリアです。北海道の中でも特に寒い地域と言われています。
北海道はとても広いため、北海道への移住を考えている方はまずはどのエリアに住むかを考えることが重要です。
北海道の各都市はそれぞれ特徴があり、どこの街も非常に魅力的です。その中でも、暮らしやすさや街の魅力を含めて筆者の独断と偏見でおすすめの移住先の街を6選ご紹介します。
札幌市は北海道の中心都市であり、交通の便がよく、大都市としての生活に必要な施設が揃っています。市内には美術館や博物館、大型商業施設などがあり、暮らしやすさは抜群です。
大都市ながらも札幌市内には豊かな自然が広がっており、周辺にはスキー場や定山渓といった温泉地などもあり、四季折々の自然を楽しむことができます。
北海道らしさと大都市をどちらも感じ取れるのが札幌市なのです。
帯広市は北海道の中央部に位置し、穏やかな気候が特徴的です。市内には広大な農地が広がり、農業が盛んなため、いつでも新鮮な野菜や果物が手に入ります。
また、帯広市内の銭湯は全て温泉になっていたり、大きな自然公園がいくつもあったりと、帯広ならではの魅力がたくさんあります。帯広周辺では気球やキャンプなどアクティビティを楽しめるエリアもたくさんあるため、のびのびと子育てできるでしょう。
小樽市はレンガ造りの建物や運河があり、風情がある街並みが特徴的です。また、海産物や酒造業が盛んで、美味しい食べ物やお酒が楽しめます。
市内には小樽運河や小樽水族館、小樽芸術村などがあり、文化的なイベントも多く開催されています。また、札幌からも近く手軽に札幌へ行けるのも魅力の一つです。
函館市は、日本の歴史を感じる古い建物やレトロな街並みが残る街であり、夜景が有名です。市内には五稜郭や函館山などの観光スポットがあり、観光客も多く訪れるほど風情のある街です。
また、海に面しているため、イカなど新鮮な海産物が楽しめます。函館には函館市内でしか使わないだろうなーと歩いているときに使わせてもらった。
旭川の隣にある町で、街をあげて移住者を歓迎してくれます。すでに、東京などから移住してきた方は多く住んでおり、カフェや家具屋さんなどこれまでの街にはなかったお店も移住者が経営していることは多いです。
小学校が非常に開放的な作りをしているなど、少し日本離れした環境でのびのびと子育てしたい方にはおすすめです。
帯広の隣にあり、ワイン作りが盛んな町です。町内にはワイン城やワインに使うブドウ畑が広がり、より自然な中で暮らしていきたい方にはピッタリの町として、帯広とともにおすすめします。
池田町は「地域の医療体制の確保・充実」を掲げているため、高校生までは医療費無料です。また、移住前に「ちょっと暮らし」として移住体験ができる十勝全体の制度が活用できるため、十勝への移住を考えている方はぜひ活用してください。
北海道全体としても移住先の住環境の確保や、転職において様々な補助金や支援制度が用意されています。そのほかに独自の支援制度を作っている市町村も多く、支援制度を充実化させている市町村は移住者の受け入れに積極的だと言えるでしょう。
その中で移住支援が充実していて移住におすすめできる街を3つご紹介します。
上のおすすめの移住先に続いて、こちらでもおすすめとして帯広市を選びました。帯広市は移住検討する際の交通費支援や宿泊費の支援制度を用意しています。
また、農業が盛んな地域なので、移住して農業をしたいと考えている方には農家向けの支援制度も活用できます。例えば、農地の貸し出しや農業の技術指導、農業用機械の貸し出しなどの支援があります。
また、帯広市では、ICT産業に関する支援も充実しており、情報通信技術に特化した移住支援も受けることができます。
苫小牧市は、石油化学工業が盛んな工業都市であり、工業系の移住支援が充実しています。
例えば、企業とのマッチング支援や、苫小牧市内での就業支援があります。また、苫小牧市では、ベンチャー企業の育成や、起業家の支援も行っており、起業家志向の移住者にもおすすめの街です。
苫小牧は大企業の工場があるため、若い世代が多い街の一つです。また、新千歳空港からも近く、今密かに人気を集めている街でもあります。
江別市は、札幌市の隣に位置するベッドタウンであり、住宅に関する移住支援が充実しており、家賃補助制度や住宅ローン補助制度などがあります。また、江別で働きたい方や起業する方のための支援も充実しています。
江別市は、札幌市の隣にありながら自然に恵まれた環境で、自然に関する観光やレジャーに力を入れています。自然に触れながら暮らしたい人におすすめの街です。
北海道や各市町村の移住支援制度には、以下のようなものがあります。移住者や若い世代向けの補助金や相談サービスなどが近年、充実してきているので上手に活用しましょう。
下記のサイトには北海道の移住支援制度や補助金などが詳しく掲載されているので移住を検討されている方はぜひ参考にしてください。
首都圏や関西など北海道と離れたエリアから移住すると、北海道独自の気候や文化に驚くことも多いです。北海道に住む上で「これだけは知っておきたい!」という最低限のことをここでご紹介します。
北海道に移住する際には、できればプチ移住体験などを活用して慣れてから移住した方が良いでしょう。
北海道は街と街の間が広いため、移動するには車が必要となります。同じ市内でも学校や病院、職場と家が遠くても、バスやJRの路線が完備されていないこともあります。そのため、車の購入は移住前から考えておきましょう。
札幌市内は地下鉄もあるため、中心部は車が必要ありませんが、郊外に住む場合や毎日の買い物、通勤を楽にするために車を持っている人も多いです。
「北海道は寒い」というイメージを持っている方は多いと思いますが、住んでみると思ったよりも寒さが厳しいことに驚くかもしれません。その分、賃貸住宅でも暖房は完備している家が多いため、家の中は暖かくできます。ただし、冬の光熱費は夏よりも数千円〜1万円以上高くなるので頭の中に入れておきましょう。
また、戸建に住む場合は冬の雪かきが必須となります。路面の凍結もあり慣れないうちは雪かきや歩くのに苦労するかもしれません。その分、スキーやスノーボード、雪まつりなどの冬ならではのイベントもたくさんあるのでぜひ楽しんでください。
北海道に限らずですが都市部ではないところに移住を検討している方は、仕事探しに苦労する可能性があります。移住する前に「転職」「今の仕事でリモートワーク」「独立」など自分の仕事をどうするのか考えておきましょう。
各エリアには転職に向けた相談サービスやサイトがあるので、そちらも参考にしましょう。また、一般的には首都圏よりも平均年収は低い傾向にあります。家賃など生活にかかるお金も都市部より安くなる傾向にありますが、家計の収支計画は事前に考えておきましょう。
行政や民間ともに北海道移住に役立つサイトは多くあります。支援制度を詳しく知りたい方や、住宅情報・仕事情報を知りたい方はここで紹介するサイトも参考にしてください。
北海道移住について情報を得るためにおすすめのサイトは以下の通りです。
北海道移住に必要な情報が詳しく掲載されているサイトです。北海道の移住支援制度や求人情報、住宅情報などが充実しています。
北海道庁が運営する移住・定住支援サイトです。北海道移住に必要な手続きや生活情報、各地の移住支援施設情報などが掲載されています。
北海道内の各市町村の移住支援情報を提供するサイトです。各市町村の特色や移住者インタビュー、地域イベント情報などが掲載されています。
北海道内の移住・定住に必要な情報を提供するサイトです。各地の求人情報、住宅情報、学校情報、移住に関するイベント情報などが掲載されています。
筆者は生まれてから北海道にしか住んでいませんが、暮らしやすく魅力のある街はとても多いと感じています。また、写真で見るような憧れの風景や行ってみたい観光地に行きやすいのは住んでいる人の特権です。
北海道は各都市、各エリアで特徴が変わります。自分のライフスタイルを考えていろいろな町を選択肢に入れながら検討してみてください。