北海道帯広市は「住みやすさランキング」で2021年、2022年、2023年の3年連続で1位をとるほど住みやすい“まち”なんです。地方移住を検討している方々に、どんなところが住みやすいのかを紹介しちゃいます。
東洋経済新報社が独自に発表している「住みよさランキング2023」で、帯広市が3年連続で北海道No.1を獲得しました。
「住みよさランキング」は、全国812の市と特別区を対象に、安心度、利便度、快適度、富裕度の4つの視点から20の指標で算出。
帯広市は昨年に続き3年連続、北海道で最も「住みやすい市」に選ばれ、全国では133位と前年よりも順位は下がりましたが、堂々の北海道では1位でした。
選ばれた理由はいっぱいあるのですが、例えば、帯広と東京を結ぶ「とかち帯広空港」があること、北海道の都市・札幌(人口292万人)まで車や電話で約3時間といった「利便性(全国13位)」の高さがひとつ。
また、「人口当たり飲食店数」はなんと全国1位の評価をいただいちゃっています。
確かに、帯広市は道を歩けばラーメン店と居酒屋にあたるほど多いんです。それだけ激戦区なので、味の方もとにかくどの店も美味しいわけです。
他にも、帯広市内に事務所等を有する法人等に課される人口当たりの法人市民税が前年よりも改善したことや、転出入人口比率の数値が転入超となったことも評価対象となりました。
まさに、地方起業するなら「帯広」ではないでしょうか。
一方で「安心度」は20の公的指標のうち「子ども医療費助成」が評価されず、大きく順位を落としている面もあり、今後の住みよさ向上の課題が見えました。
課題について、帯広市に聞くと「子どもの医療費助成は、大事な課題として認識しています。改善できるよう頑張ります」と前向きなコメントももらっているので早々の解決に期待したいですね。
宮城県から転勤を機に帯広にそのまま残って起業した加藤さん家族に聞きました。
「歩いていける公園が多いので子どもといつも外で遊べる点が気に入っています。徒歩や自転車圏内に学校・病院・コンビニ・スーパー・ドラッグストアも揃っているので、子育てするには申し分ありません」(奥様)。
「ほどよい都市なのに、住宅街でBBQをしても怒られません。むしろ、隣近所から香りが届くと『ヨシ!我が家もBBQしよう』と、気づけば、そこら中から焼肉の香りが届くのが帯広です。夏の間は毎週のようにやっています」(旦那様)
2人は、互いの得意分野を生かして住宅のリノベーション会社を設立。
「帯広市や地元のとかち財団が中心となって起業支援を積極的に行っていたのがきっかけで起業しました。基幹産業である農業が好調で、右肩上がりの経済成長が続いていることで起業風土が根付きつつある地方都市は珍しいですよ」(旦那様)
まさに前述の「住みよさランキング」の評価通り、起業するなら帯広のようです。
若者もどんどん帯広市に移住しています。
東京・霞が関の中央省庁で働いていた佐藤さん(仮・女性)は、
「東京だと埋没してしまう感覚を持っていたのですが、帯広にくると自分が役立っていると感じられるんです」
神奈川県の自治体職員だった田中さん(仮・男性)も
「車で少し走るだけで、どこまでも続く平野やその先に聳える日高山脈のシルエットが気に入っています。壮大な景色は見ているだけでストレスが消えるんです」
帯広に移住して10年が経った髙橋さん(仮・女性)は改めて帯広の住みやすさをこう話します。
「湿気のない乾いた空気の透明感や高く濃い青空、十勝平野から遠くに見える日高山脈の雄大さはここにしかありません。帯広の語源はアイヌ語で“河口がいくつも分かれている川”を意味するほど綺麗な川が流れ、何度も日本一の清流に選ばれる川が多く、おいしい水も魅力です。水が美味しいとご飯も美味しくなりますよ。忘れてはいけないのが、帯広を中心とした十勝が、全国トップクラスの豊かな農畜海産物が揃う地域であること。農業王国と称される十勝の食料自給率は驚きの1200%で、多くの農業産品が日本一の収穫量です。小麦と砂糖(原料のビート)のおかげで安くて美味しいスイーツがいっぱい!パンも美味しいです。酪農が盛んでチーズやヨーグルトといった美味しい乳製品が揃うほか、じゃがいもや玉ねぎなどたくさんの野菜もあって料理のレパートリーが増えちゃいました」
ちなみに、「農業王国十勝」の農協取扱高は、2021年度で3,735億円と過去最高を更新。一方で、実は機関産業である農業を上回るのが、農業生産品を原料とした製造品出荷額で、2020年度は5,048億600万円で、過去最高を記録しています。まさに、景気低迷どこ吹く風!好調そのものなんですね。
それと、もうひとつの豆知識を紹介。帯広市の歴史は1883年(明治16年)に、静岡県の依田勉三率いる晩成社一行が入植したことにより開拓がはじまり、富山・岐阜などからの移住者(民間開拓移民)によって進められました。
官主導で進められた北海道開拓ですが、十勝や帯広は民間開拓団が開墾していった珍しい地域でもあります。こうした開拓の歴史が起業家を支援する風土につながっているのかもしれませんね。
帯広市の市街地は、東西を走る国道38号線と南北を走る国道236号線を中心に500mごとに碁盤目状の幹線道路で形成され、「西(東)〇条南(北)〇丁目」という住居表示が用いられています。
起点の道路から東へ進み、1本目の道路が東1条。そこから北に1本進めば、北1丁目というわかりやすい住所なんです。いわゆる条里制(じょうりせい)ですね。
おかげで、都市計画や道路整備もしやすく、上空からみると規則正しく美しい街並みが広がるのが帯広です。一方通行が少なく、車も走りやすく、道に迷いにくいまちが帯広です。
帯広が中心の十勝には、「十勝晴れ(とかちばれ)」という言葉がある通り、年間を通じて晴天の日が多く、日照時間は、年間約2000時間を越え、北海道の主要都市や全国平均を上回ります。
季節の変化が美しく、四季を通して楽しむことができる一方で、冬は、晴れているにもかかわらず、マイナス20度なんて日もあります。逆に夏は30度を超える日があり、夏と冬の温度差が最高60度にもなるのが帯広です。
雲ひとつない冬には、空気中の水分が凍るダイヤモンドダストが幻想的で、見た人を魅了します。そして、夏は加藤さん家族のように湿度のないカラッとした30度のなかでのBBQがサイコーなんです。
帯広市はまさに“田園都市”。駅を中心に、行政機関、商店街、宿泊施設、医療施設などの都市機能が集積している街で、高い生活利便性も人気の理由です。再開発が進み、比較的に新しい文化・教育施設も揃うコンパクトシティでもあります。
一方で、中心街から車で15~30分も走ると地平線まで広がる田園景色が広がり、平日はオフィスワーク、休日は大自然の中でアウトドアを楽しめるオンとオフで全く異なる生活ができるのが帯広です。
住みやすさに加えて、地方移住を検討する皆さんが気になるのが移住支援でしょう。帯広には、求職者と十勝の求人企業のマッチングシステム「ビズロケとかち」、「旅費最大6万円補助!帯広・十勝移住応援プラン」、「最大100万円の移住支援金」、「地方移住者の起業支援金」、「数日から半年・1年など移住体験のできる「ちょっと暮らし」などなど、豊富な移住者支援が揃います。
まして、政府は今後、東京近郊からの地方移住者を年間1万人にすることを掲げていますので、今後も様々な補助金や支援制度が増えてくるでしょう。まさに、地方移住するならいま!そして選ぶ場所は帯広で決まり!
いかがでしたでしょうか。2年連続、北海道で一番「住みやすい街」に選ばれた帯広市。他にも住みやすさを表す魅力がいっぱいなのが帯広です。
「ちょっと暮らし」を使って、先ずは移住体験をしてみませんか。大都市に比べて仕事の選択肢は少ないですが、皆さんが活躍できる会社や仕事はいっぱいあります。田舎暮らしに憧れ、地方移住を検討するのであれば、是非とも「住みよさNo.1(北海道)」の帯広という選択肢はいかがでしたでしょうか。