スローライフとはどんな生活しょう。仕事をせずにのんびり暮らすことでしょうか。それは違います。心がゆたかになる風景、当たり前に過ぎる街並み、毎日のように顔を合わせる人たちと、自然に振る舞いながら美味しいご飯を食べたり、話したり、丁寧に暮らすことかなと思うんです。ここではスローライフを楽しむための映画とドラマをご紹介しますが、おすすめは小林聡美さんと大泉洋さんです。
※写真は全てロケ地付近の画像
スローライフを楽しむには、地方移住先で何をするのか、稼ぐことも大事です。小林聡美さん、もたいまさこさんが出演。そこに個性派俳優の片桐はいりさんを迎えた味のある作品です。舞台は北欧フィンランドの首都・ヘルシンキです。主人公のサチエ(小林聡美)が、ヘルシンキで小さな食堂「かもめ食堂」をオープン。真面目にコツコツと働く姿が静かに描かれた作品。日常を切り取ったかのような映画ですが、そこに「ありそうだけど本当!?」というようなおかしな出来事が起こります。小さなおにぎり屋さんが少しずつ人気店になっていく姿が描かれており、スローライフを楽しむためには稼ぐことも大事だなと気づかされる作品です。
スローライフを楽しむために、すでに楽しんでいる人たちの生活を描いた映画です。「かもめ食堂」のスタッフ・キャストが集結して作られた映画「めがね」は、海辺の小さな民宿で繰り広げられるヒューマンドラマ。都会の疲れを癒しにやって来たタエコ(小林聡美)は、小さな宿・ハマダに到着します。主人・ユージ(光石研)と不敵なほほ笑みをたたえる女性・サクラ(もたいまさこ)らに出会うのですが、マイペース過ぎる彼らが嫌になり、別の宿へ移ろうとするも、結局は戻ってきます。日常的にスローライフを実践している人たちがいっぱいの映画です。最初は、違和感を抱くもいつのまにスローライフの良さに惹かれていくというストーリーです。海を背景にした心地よい風景の中で食べる食卓は必見です。長期休暇を欲しくなる作品。都会から地方移住を考えるのであれば、一度は観てはいかがでしょう。
スローライフを楽しむ人たちが集まるタイ王国チェンマイを舞台に6日間の家族模様を描がいた作品です。「かもめ食堂」「めがね」に続き、もはやスローライフ映画の代名詞となっている小林聡美さん、加瀬亮さん、もたいまさこさんなど個性派俳優さんが出演した作品です。映画は日本の家族から離れタイのゲストハウスで働き出した母・京子(小林聡美)を訪ねてきた娘のさよが来ることからはじまります。京子は「母親だけどやりたいことをやるんです」という考え、それでも娘は向き合ってほしいという願いを込めてぶつかります。それを加瀬さん、もたいさん、現地の男の子が入り混じり「愛とは」というテーマのもとに進みます。京子の姿に「私も諦めず何かをはじめてみる」と思ったお母さんは多いのではないでしょうか。何より、空が高いタイ・チェンマイでのゆったりとした日常が、スローライフのイメージ映画としてはバッチリです。
スローライフを楽しむ映画ではありませんが、ぜひ観てほしいドラマです。2013年2月にWOWOWで放送されていたドラマ。言うまでもありません、スローライフの伝道師・小林聡美さんが主演、そして脇を固めるのが加瀬亮さん、もたいまさこさんです。言わずもがなです。出版社で働いていた主人公のアキコ(小林聡美)が、母の死をきっかけにサンドイッチとスープだけのお店を開くストーリー。そこに現れた猫との生活がかもめ食堂やプールのようにゆっくりと流れます。ありそうでありえないような出来事が淡々と起こりながら過ぎていきます。プール同様に女性が「私の人生ってなんだろう」と疑問に持った際に自問できるドラマです。スローライフを楽しむには必見の4話です。ほっこり、ゆったりできますよ。
スローライフを楽しむ人が憧れる場所「北海道」の月浦を舞台にした映画「しあわせのパン」は、北海道出身の大泉洋さんとる原田知世さんが夫婦役で出演。東京から北海道の月浦に移り住み、湖が見渡せる丘の上でパンカフェ「マーニ」を開いた夫婦のりえさん(原田知世)と水縞くん(大泉洋)。水縞くんがパンを焼き、りえさんがそれに合うコーヒーを淹れ、料理をつくるというカフェです。店は、いろいろな人たちがやってきます。北海道から出られない青年、地獄耳のガラス作家、口をきかない少女とパパ、沖縄旅行をすっぽかされた傷心の女性、観察好きの羊などなど、それぞれの季節にさまざまな想いを抱いて店を訪れた人たちが、何かに気づいていく物語です。都会暮らしに疲れた人ならば、誰しもが憧れる北海道でのスローライフをイメージ・共感できるはずです。
北海道のスローライフを楽しむための映画第二弾「ぶどうのなみだ」は「しあわせのパン」の三島有紀子監督と主演の大泉洋さんが再タッグを組み、再び北海道を舞台に描いた映画です。今回の舞台は北海道・空知。そこに暮らすアオ(大泉洋)と、年の離れた弟のロク(染谷将太)の2人のスローライフからはじまります。アオは父が残した葡萄畑でとれたぶどうを使ってワインを作り。ロクは小麦を育てていました。そんなある日、2人の前に、キャンピングカーに乗った旅人の女性エリカ(安藤裕子)が現れ、スローライフを送っていた2人の生活に変化を起こします。まるで北海道で暮らすごく普通のまちにやってきた移住者がまちに変化を起こすかのようなお話です。
「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」に続いて、大泉洋さんが主演した北海道舞台のスローライフ映画・第3弾です。今回の舞台は北海道のせたな町です。日本海が見える牧場で、牛を飼いながらチーズ工房を営む亘理(大泉洋)は、妻と娘の家族3人と、支えてくれる地元の仲間たちと助け合いながら、幸せに暮らしています。皆は日常のように、それぞれが生産する食材を持ち寄っては、食材のおいしさを楽しんでいました。そんなある日、北海道の都会・札幌から有名レストランのシェフがやって来きます。すると亘理は、この味を「もっと多くの人たちに知ってほしい」と1日だけのレストランをオープンさせるというストーリーです。まさに北海道の食を知って楽しむ、北海道スローライフの醍醐味を知れる映画です。
いかがでしたでしょうか。この記事を読んだ人は、スローライフをするならば小林聡美さんと大泉洋さんの作品を観ることが最短ルートと思ったのはないでしょうか。都会に疲れたからだけでなく、長い人生を好きな人生として生きることがスローライフを楽しむ第一歩なのかもしれません。ぜひ紹介した7本を観てください。ゆったり、広々、厳かで丁寧な暮らし、穏やかな日常を手にいれるヒントがあると思います。