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廃棄野菜で名刺を作る移住者 三ツ山朋美さんが目指すサステナブル社会とは

2024-08-26

十勝のひと

廃棄野菜で名刺を作る移住者 三ツ山朋美さんが目指すサステナブル社会とは

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廃棄野菜を紙に漉き込んだ、世界でたった1つの十勝らしい紙「やさいくるぺーパー」。出産後に、名刺やチラシのデザインを手がけるSitoa designとして起業後、やさいくるとしてアップサイクル製品を生み出した三ツ山朋美さんにお話を伺いました。

三ツ山 朋美 | みつやま ともみ

三重県出身。帯広畜産大学卒業。兵庫県の食品会社で勤務後、北海道に戻りたいと言う思いが芽生え、再び帯広へ戻る。食品会社で商品パンフレットやシール等の担当をしていた経験を生かし、デザインの仕事ができる印刷会社に転職。数年後、仕事の幅を広げる為広告代理店に転職。結婚を機に個人でチラシ作りなどを始める。2018年Sitoa designデザインを立ち上げる。2019年やさいくるスタート。

三重県から北海道帯広へ移住

ーー帯広畜産大学卒業後、1度は帯広を離れていますが、どうしてまた戻ってこようと思ったのでしょうか?

三ツ山 大学卒業後、食品会社へ就職し、兵庫県の部署へと配属されました。そこでは、新商品の企画や、販促品、商品パンフレットやシール等を担当していました。

大学時代を帯広で過ごし、兵庫県で働いていると、そこはとても都会に感じました。仕事自体は面白かったのですが、私は都会ではなく、帯広のような自然が豊かなところにいたい、北海道に戻りたいと強く思うようになりました。

ーー帯広に戻る際、仕事はどうされたのですか?

三ツ山 当時、私は食品会社に勤めていましたが、パッケージデザインを担当していた経験から、次はデザイナーとしてのキャリアを築きたいと思うようになりました。帯広で、デザイナーの食を探し、幸運にも地元の印刷会社に転職することができたんです。

印刷会社では、他社がデザインした作品も多く目にする機会があり、その中で特に魅力的なデザインを手がけている会社に出会ったことがきっかけで転職。

その後、経験を積みながら結婚を機に退職。出産後は、子供が小さくても自宅で何かできる事は無いだろうか?と模索していたところ、チラシ作成の依頼を受けるようになりました。

デザイナーとして仕事に専念

ーー私も、ずいぶん前からチラシなどをお願いしていましたが、ちょうどその頃だったのですね。

三ツ山 子供が小さいうちは、自宅でできる範囲でとチラシや新聞広告作りをしていましたが、2018年に子供たちが入学と入園のタイミングで、Sitoa designとして開業し、チラシや名刺、パンフレットなどのデザイン業として、本格的に事業を始めることにしました。

廃棄野菜を使うことが十勝らしい紙

ーー現在は野菜の捨てる部分を漉き込んだ紙、やさいくるペーパーを生み出しデザインもされていますよね?このアイディアはどうやって生まれたのですか?

三ツ山 2019年に十勝から起業家を創出するためのプログラムとかち・イノベーション・プログラム5期(以下TIP 5)に参加しました。その時に、十勝らしい紙を作りたいという思いが湧きあがりました。十勝らしい紙ってなんだろう?と考えたとき、十勝と言えば、野菜、野菜の捨てる部分を漉き込んだ紙なんてどうだろう?と思いつきました。

野菜の食べるだけではない、十勝・農業の新しい価値をうみだすことをモットーに、十勝ならではのアップサイクル 製品です。

※廃棄予定であったものに手を加え、新たな価値をつけて新しい製品へと生まれ変わらせるコト

とかち・イノベーション・プログラム 2024 (TIP10)参加者募集を開始!十勝から起業 & 事業創発しませんか? – SUMAHIRO
十勝で新たなビジネスを生み出す夢を持つあなたへ!「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)」が2024年度の参加者募集を開始しました。今年で10周年を迎えるこのプログラムは、これまでに392人が参加し、70件以上の事業構想が発表され、そのうち24件が法人化しています。過去の参加者たちが成功を収め、地域を活性化させる様子は、多くの人に驚きと感動を与えています。
https://sumahiro.com/event-info/tokachi-innovation-program-announcement-2024.html

ーー具体的に野菜の捨てる部分を使うと言うのは、具体的にどういった部分を使うのでしょうか?

三ツ山 玉ねぎの皮や、とうもろこしのひげ、割れてしまった豆類、にんじんの葉っぱなどがあります。

これらを乾燥させて細かくしたり、ミルサーで砕いたりしたあと、学習塾から出る古紙で紙を作り、漉き込みます。野菜の繊維や色が模様となり「やさいくるペーパー」が出来上がります。

同じものができないのが魅力

ーー同じものが2つとできないのが魅力の紙になりますね。2020年に「やさいくる」としてこれらの事業のスタートをしたのですね?

三ツ山 最初は名刺を作ることからスタートしました。

現在は、商品タグやカフェのメニュー、はがきや式次第等オーダーも多岐に渡るようになりました。

中には、自分の畑の野菜を漉き込んだ紙を作って欲しいと言う、農家さんの依頼もあったりします。野菜の他に、ワインを醸造した後のぶどうの皮、ビールを醸造した後のモルトカスや、コーヒー豆のカス、漉き込めるものは多種多様です。同じデザインでも、漉き込む素材によって雰囲気が全然違うのです。漉き込む素材を変えて、リピートしてくださる方もいらっしゃいます。1枚1枚表情の違う、オンリーワンの紙が出来上がります。

ーー生産者との距離が近い、十勝ならではの依頼で面白いですね。どのようにオーダーが来ることが多いのでしょうか?

インスタとHPから依頼が来ることが多いです。人から頂いた名刺がやさいくるのもので、とても素敵でお願いしました、という嬉しい依頼を頂くこともあります。

やさいくる
北海道十勝から未利用野菜を活用したアップサイクル製品を、「十勝の畑からの贈り物」としてお届けしています。
https://yasaicle.net/

やさいくるペーパーを使ったランタンワークショップ

ーーワークショップなどもされているのですよね?

三ツ山 最近では、十勝らしい体験ということで、旅行会社様からの依頼や、じゃらんnetを通じて、体験に来られる方もいらっしゃいます。紙すき体験の他、やさいくるペーパーを使ったランタンワークショップが可能です。漉き込んだ野菜がランタンの明かりで浮き上がってとっても可愛いんですよ。

ーー今後、こんなものを作っていきたいと言うようなものはあるでしょうか?

三ツ山 看板などの大型なものもやってみたいなと思っています。結婚式など思い出に残るものもいいですね。思いのこもったたった1つのものとして、手元に大切に残してもらえるようなものを作ってみたいです。

北海道十勝から起業家を生み出す「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)2023」がスタート! – SUMAHIRO
2023年7月10日、今年で9期目となる「とかち・イノベーション・プログラム2023(以下TIP)」がスタートしました。起業家を排出し、新事業を創造することで地域の経済発展を目指すこのプログラムは、事業構想の共有と成長を支援し、参加者たちが地域の活性化に貢献することを目指しています。キックオフ・セッションの様子や、先輩起業家の経験談など、プログラムの魅力に迫ります
https://sumahiro.com/event/local-business-innovation202301.html

インタビュアー | 岡田 五十鈴

自然料理研究家・食育講師|千葉県出身。日本大学生物資源科学部農芸化学科卒業。料理の現場で12年働き、新人賞・優秀社員賞を受賞。2015年独立。自主開催講座は30分で満席が続いたり、一般募集前にクチコミで満席になってしまう事も。行政や子育て支援関係、企業からの依頼、自主開催講座、参加人数は述べ2000人。  

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