ふわりと心ほどけるアロマの香りに包まれながら、癒やされるだけでなく健康美を叶え“本来の自分”を取り戻していく。帯広に2024年8月にオープンした「アロマケアサロン コンディショニングアロマ ナチュール」は、「Office effi(オフィス エフィ)」としても心理カウンセラー・メンタルコーチングの講師活動を続ける宮下 晴美(みやした はるみ)さんがオーナー兼院長を務める“心と身体”の調整サロンです。今回の主人公・宮下さんの笑顔の裏には、移住、子育て、そして数々のキャリアを積み重ねてきたドラマがありました。その素顔に迫ります。
石川県金沢市出身の宮下さん。夫のUターンに伴い2011年に北海道十勝へ移住しました。「加賀水引細工」や叔父・母親が仕事で携わっていた「金箔」などの伝統工芸に触れる機会が多かった金沢時代は、美しいデザインや手仕事に宿る繊細さ・奥深さを日常的に感じていたそうです。
「加賀水引は、ただ飾るだけでなく、人と人との“結び”を象徴するもの。心を込めて結ぶからこそ、相手にも思いが伝わります。そんな経験から、コミュニケーションは相手の内面を大切に扱うことでこそ成り立つのだと実感してきました。心理カウンセリングやメンタルコーチングも同じで、“相手の中に既にある答えを引き出す”という姿勢を大切にしているんです。伝統工芸は繊細なもの。それを美しく輝かせ、魅力あるものに引き出していくには、それに触れ、扱う時の細やかな心遣いが大切なんです人とのコミュニケーションと似通うところがあるんです」
そう、宮下さんが話すとおり、“おもてなしの街”金沢で航空会社が運営するホテルフロントや邸宅貸切ウェディングのコンシェルジュなどとして1万人以上のお客様に接し、コミュニケーションを紡いできた。その長年の経験が、「相手の中に既にある答えを引き出す」という宮下さんの姿勢をさらに磨き上げてきたようです。
移住先の十勝では自然の雄大さとともに、厳しい気候に洗練された文化が重なる独自の魅力を満喫。最初は環境の変化から体調を崩すこともあったそうですが、そこから「心身を同時に整える」大切さを痛感し、“身体ケア”と“心理ケア”を融合した独自の施術スタイルを探求するに至りました。
もともと23年前に金沢のアロマセラピー専門サロンでアロマセラピストとしてケアを行なっていた宮下さん。北海道に移住してからはアロマ講師や心理士・心理カウンセラーとして活動してきましたが、ひとりの女性のサポートをきっかけに再度アロマセラピストとして女性の身体のケアができるサロンを開きたいと思い至ったといいます。
「ある女性がお悩みを抱えているとき、カウンセリングやコーチングが目の前にあったとしても、“身体そのものが辛い”状態では受ける以前の問題として、受けるという気力・余裕がなく受け始めることにすら至らない。そのときにハッと気づいたんです。“心が元気になるためには身体が楽であることも大前提”で、そのサポートも必要だと。そこで、金沢のアロマセラピー専門サロンでセラピストだった頃の経験を活かし、アロマリンパや整体、機能解剖学などを取り入れてケアを始めました。さらに、アロマが持つ自然治癒力を高める力の学びを脳科学とともにより深め、トータルでサポートする技術を身につけてきました」
今では、リンパマッサージ、ヘッドスパ、痩身、首・肩こり、頭痛や腰痛、不眠改善、そして体質改善など、あらゆる身体の悩みに寄り添う根本改善メニューをオーダーメイドで展開。さらに心理カウンセラーとして、ストレスによる心因性の不調までまるごとケアできるのが強みです。まさに“心と身体の通訳”のような存在と言えます。
心理カウンセリングやメンタルコーチング、そしてアロマセラピストとして培った知見は、家庭でも大いに役立っているとか。実際にお子さまが大学受験という大きなイベントを迎え、改めて、子どもだけじゃない、母親の受験サポートの重要性を身を持って経験します。
「受験期って、その性質上、本人だけじゃなく家族全員がプレッシャーを感じるものなんですよね。“親だからもっとサポートしなきゃ”と思えば思うほど空回りしてしまうことも多い。でも、ここで大事なのがコーチング手法。相手の話に耳を傾け、問いかけ、相手が自分自身で答えを見つけられるように促すことで、親子のコミュニケーションがぐんと深まるんです。そうなることで勉強しなさいと言わなくても、自分で考え自ら勉強に向かうようになり、目標を達成するためのコツコツと努力する力が身につきます。そして、ストレスで体調を崩したり、力を発揮できなかったりする前に、心も身体もこまめにケアしてあげることもとても大切。家庭であっても、一人ひとりの“心身相関”を尊重していくことが明るい笑顔に繋がると思います」
自身の子どもの大学受験では、子どもが受験の年の9月に部活動で腰を骨折するという大怪我を負う。全治3ヶ月、リハビリと受験勉強、そして共通テスト目前の12月まで大会へ向けて部活動を続け練習にも向き合うという多くの苦難を抱えながらも、コーチングを実践することで、親としてプレッシャーを感じることもなく、家族全員が笑顔で受験期を過ごしたという。
そのような苦難の中、第1志望の有名国立大学に合格という目標達成を果たしたことに、学校の先生方も今までにない例だとその力に驚いたそうです。
女性にとって40〜50代は、加齢による体力の低下やホルモンバランスの変動、さらに子どもの受験や親の介護などライフステージの変化が集中する“ゆらぎ世代”でもあります。心身ともに疲労がたまりやすく、自律神経の乱れや慢性肩こり・腰痛、不眠、更年期障害などさまざまな悩みが表面化しやすい時期です。
「私自身、移住直後に体調を崩して実感しましたが、ちょっとした環境の変化やストレスが引き金となって、それが続いて身体が悲鳴をあげることってあるんです。そこに心の疲れが重なると、“笑顔の余裕”なんてなくなってしまう…。だからこそ、女性がもっと気軽に自分を大切にできる場所を作りたい、という想いが強まりました」
そんな想いから、心身への深い理解と実践を積み重ねて誕生したのが、「アロマケアサロン コンディショニングアロマ ナチュール」。国際ライセンスを含む多彩な資格を持つ宮下さんが、その場で調合する体質別アロマオイルを用いたアロマリンパマッサージをはじめ、体質改善、自律神経調整、デトックス、疲労回復、更年期ケアまで幅広くサポートしてくれます。
また、宮下さんは添加物の入っていない食事や新鮮な北海道の食材を愛し、家庭でも積極的に取り入れているそう。
「身体は毎日の積み重ねが大切ですよね。無添加の調味料や食品を選んだり、美味しいお刺身や干物などの魚、北海道産の野菜や果物、良質なお肉を美味しくいただきながら、身体の中から整えていくことを心がけています。使う洗剤や化粧品などもできるだけ無添加のものにこだわって、外からのケアも大事にしています」
心と身体の専門家だからこそ、“何をどう取り入れるか”に対して妥協しない姿勢。そんなライフスタイルの一端をうかがうと、女性として思わず憧れのまなざしを向けてしまいます。
宮下さんが目指すのは、疲れや痛みの根本原因に気づき、アロマの力で内側からの自然治癒力を高め根本改善すると同時に、ストレスなど心理面でのケアもしっかり行うこと。忙しい女性が本当の意味で“自分を取り戻す”ことができる、そんな居場所をつくることです。
「『オフィス エフィ』は、心理士としての経験を活かし、心と身体を整える活動の拠点。現在は、多くの経営者様へ向けたセミナーのご依頼をいただいくこともあります。今後は企業様向けのコーチングや従業員の方のエンゲージメントを高めるサポート、メンタルケア研修、健康経営サポート、ハラスメント対策研修、接客研修も行なっていきます。そして、そこから展開する“ナチュール”は、アロマを主体とした癒やしと体質改善のサロンとして、もっと身近に皆さんをサポートしていきます。心身相関で起こるトラブルは年齢とともに増えるものですが、ケアをすれば必ず良い方向に向かっていきます。私自身がその変化の最前線でお手伝いしていきたいですね」
心が疲れたら、ぜひ一度立ち寄ってほしい隠れ家のようなサロン。移住者としての視点や豊富なカウンセリング経験を活かし、どんな悩みでも温かく受け止めてくれる宮下さんの存在は、女性たちにとって頼りになる“人生の伴走者”そのもの。しなやかな強さと優しさに満ちた、そんな宮下晴美さんのケアを体験してみてはいかがでしょうか。