「いつか北海道(十勝)で子育てしたい」
「地方移住を考えているけれど不安もある」。
そんな家族に注目されているのが保育園留学です。子供を地域の保育園に通わせながら、家族で実際の暮らしを体験できる新しい移住の形として人気が高まっているそう。実際の費用やメリット・デメリット、十勝で体験できる留学先を詳しく紹介します。
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保育園留学──2週間の暮らし体験

保育園留学とは、『自然豊かな地域のの保育園に1〜2週間通いながら、のびのびと新しい環境を体験する子ども主体の暮らし体験』です。
子どもは毎朝保育園に通い、親はその地域で仕事をしながら、夕方に迎えに行きます。いつもと違う環境で日常生活を送るこの体験は、地方での暮らしを実際に体験できる取り組みとして注目を集めています。
運営するのは 株式会社キッチハイクです。2021年に北海道厚沢部町でスタートし、2026年には全国80地域に拡大。累計3,500組以上の家族が保育園留学を体験しています。
参加者の約7割は都市部の家族で、30〜40代が中心です。
宿泊施設にはWi-Fiやワークスペースが整備されており、コワーキングスペースを活用するケースも少なくありません。必ずしも両親がリモートワークをしている必要はなく、どちらか一方が休暇を取得したり、育児休業中に参加したりするケースも増えています。
保育園留学で得られるメリット

保育園留学を終えた親の中には、『子どもだけではなく、親自身も変わった気がする』と感じる方が少なくありません。ここでは、保育園留学で得られる価値を紹介します。
移住や二拠点生活の判断材料になる
保育園留学をきっかけに、移住・転職・二拠点生活といった選択を具体的に検討する家族もいます。
「今ある環境がすべてではない」という気づきは、子育ての常識だけでなく、働き方や暮らし方に対する固定観念にも変化をもたらします。
実際に暮らしてみることで、都市と地方の違いが把握できる。移動距離や生活コスト、子どもの環境適応など、数字では見えにくい要素も含めて判断材料が増えていきます。
すぐに結論を出さなくても、比較できる実体験が手元に残る。保育園留学を経て、理想の暮らし方が見えてきます。
子どもの『生きる力』が育つ
自然豊かな環境で暮らす経験は、子どもの生きる力を育みます。
石ころや落ちている木の枝から新しい遊び方を見つける。育った環境の異なる子どもたちの中で自分の居場所をつくる。園での体験を誇らしげに話す。
こうした経験により『非認知能力』が育まれます。非認知能力とは、好奇心や自己表現力、粘り強さなど、テストの点数では測れない力です。社会に出てからも求められる力として注目されています。
親自身の心が整う
「自然と心にゆとりが生まれるようだった」参加者の1人は、保育園留学での体験をこう表現しています。
仕事を終え、パソコンの画面を閉じる。歩いて数分の園へ子どもを迎えに行き、そのまま帰り道に公園へ寄り道する。スーパーで選んだ地元の食材を使い、家族の喜ぶ顔を思い浮かべながら夕食を準備する。
特別なことをしているわけではないのに、時間の流れが少しずつほどけていく。街を足早に行き交う人の流れから離れるだけで、心の輪郭が静かに柔らかくなっていきます。
「自分はどう生きたいのか」をゆっくり見つめ直す時間が、親自身の心を静かに整えていくのも、保育園留学の価値のひとつです。
保育園留学のデメリット

保育園留学の「デメリット」についても、正直にお伝えします。
人気園はキャンセル待ちに
受け入れ地域や宿泊施設のキャパシティが限られていることもあり、保育園留学は募集枠そのものが少ない体験です。
そのため地域や時期によっては募集枠がすぐに埋まり、希望のタイミングで参加できないこともあります。
実際にキャンセル待ちになるケースもあり、希望時期の半年前〜1年前から情報収集や予約準備を始める家族も少なくありません。
まとまった出費になる
保育園留学は、プログラム費に加えて交通費や生活費がかかるため、総額としてはまとまった出費になります。
滞在期間や地域によって差はありますが、数十万円単位になるケースも少なくありません。 そのため「この投資に見合う体験になるのか」という不安を持ったうえで検討する人も多いのが実情です。
その点、参加前に目的を少し整理しておくと、得られる情報の質が変わります。 たとえば「移住を検討している」「二拠点生活を視野に入れている」といったテーマがあると、日々の出来事がそのまま判断材料として蓄積されていきます。
生活コストや移動距離、子どもの環境適応など、将来の選択に関わる要素も具体的に見えやすくなります。 同じ2週間でも、何を見て過ごすかによって得られる情報は大きく変わる体験です。
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保育園留学は実際いくらかかる?

保育園留学をする際の、費用面について解説します。
体験費用はおよそ20万円〜
公式サイトによると、プログラムプラン費(預かり保育+宿泊+生活備品)の参考価格は以下のとおりです。

出典:株式会社キッチハイク・保育園留学「料金プラン」
上記の金額に、交通費・食費・現地での生活費は別途かかるため、総額にすると20万円〜が目安です。地域によっても費用は異なるため、予算を伝えたうえで無理のない留学先を見つける必要があります。
留学先納税で負担を減らせる
保育園留学の費用を抑えるために活用したいのが、ふるさと納税の制度を応用した「留学先納税」です。
留学先の自治体に寄付をすると、返礼品として留学費用に充当できる電子クーポンを受け取れます。充当できる金額は寄附額の最大30%です。たとえば10万円を寄付した場合、最大3万円分を留学費用に充てられます。
留学の予約後であっても留学前であれば、「留学先納税」は利用可能です。対象になる地域、ならない地域があるため、詳細は留学先納税ページでご確認ください。
保育園留学|申込みの流れ
保育園留学の申し込みの実際の流れをお伝えします。
空き状況の確認から始める
まずは公式サイトで、希望の時期・地域・費用を絞り込み、受け入れ可能な園を探します。空き状況カレンダーから希望日程を見つけたら、申し込みボタンを押してエントリーしましょう。
コンシェルジュ面談で不安を解消
申し込み後、オンラインまたはLINEで「保育園留学プランナー」との面談に進みます。家族の希望や不安をもとに、最適な留学先を提案してもらえます。この面談で、気になることはなんでも相談して下さい。
(相談事例)
- 最寄りの小児科の場所・薬局が徒歩圏内にあるか
- ペーパードライバーでも生活できるエリアはどこか
- 0歳児連れでも参加できる
コンシェルジュとの面談を通じて、不安を解消しておくことが大切です。
予約確定から当日まで
予約確定後は、マイページのToDoリストに従い、書類の提出や、園とのオンライン面談(子の性格・アレルギー状況などの共有)などを済ませます。
荷物は事前発送がおすすめです。到着日に受け取れるよう宿泊先へ送っておきましょう。オムツ・着替え・常備薬を中心に準備します。衛生の観点から調味料が備え付けられていないので、入れておくと安心です。
参加10日前ごろから園の様子が写真付きで送られてくるケースもあります。「楽しみだね」とワクワクするような声かけをしながらお子さんに見せておくと、初日の適応がスムーズにすすむかもしれません。
十勝での保育園留学
全国60を超える留学先のうち、北海道・十勝エリアには2つの受け入れ先があるためここで紹介します。
清水町|しみず認定こども園ぽっけ

帯広空港から連絡バスで帯広駅へ、そこからJR根室本線で約30〜50分の場所に「こども園ぽっけ」があります。
「ぽっけ」はアイヌ語で「温かい」という意味。
木を基調とした広い園舎と、広大な園庭が迎えてくれます。酪農体験では、生後5日の子牛へのミルクやり・乳しぼりなど本格的な体験ができます。
宿泊施設は「無印良品の家」として整備されており、家具・家電・食器すべてが無印良品で統一。Wi-Fi完備のワークスペース(モニター付き)があり、乾燥機付き洗濯機・子乗せ電動自転車も備わっています。
町がコンパクトなのも魅力です。スーパー・ドラッグストア・園が、徒歩や電動自転車で移動できる範囲に集まっており、ペーパードライバーでも安心して暮らせると好評です。
上士幌町|認定こども園ほろん

帯広空港から車で約1時間15分。大雪山国立公園の東山麓に位置し、町の約76%が森林地帯という豊かな自然の中にあります。
「ほろん」はクライミング設備のある「ゆうぎホール」や、手押しポンプで水遊びができる「ほろんの森」を備えた大きな園です。子どもが自ら遊び方を考え出す自立を促す保育と、外国人講師が常駐する英語環境が特徴です。
上士幌町は地方創生の先進地としても知られています。全国に先駆けて自動運転バスの実証運行や無人コンビニを導入しています。
宿泊施設「にっぽうの家」は「無印良品の家」の貸し切りタイプ。近隣にスーパーやホームセンターがあるため買い物に困らない環境です。
十勝が保育園留学の選択肢に

保育園留学を終えたあとは子どもだけでなく、親自身も変わって帰っていきます。
復職後の働き方を見直すきっかけを得た人や、地域の人との出会いから新しい視点が生まれた人も少なくありません。
保育園留学をきっかけに、地方への移住を意識し始める家族もいます。十勝での2週間は、単なる旅行とも移住とも違う、人生の選択肢を広げる体験です。
もしその延長線上に「働き方」や「暮らし方」も含めて考えてみたい場合は、まずは地域の仕事や生活環境を知ることから始めてみるのも一つの方法です。
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