介護職の平均給与は、他の職種に比べてやや低めであるのが実情です。しかし、やりかたしだいでは、収入アップを目指せる職種でもあります。
この記事では介護士として収入を高め、経済的な安定を手に入れるための4つの方法を実際のデータをもとにして詳しくお伝えします。
介護士の給与の実態

介護士の給料は、実際どのくらいなのでしょうか。公的な統計から、月給と年収の実態を確認していきましょう。
厚生労働省の調査によると、介護職員(月給・常勤)の平均給与額は、2024年9月時点で338,200円でした。前年度との比較では、13,960円の増加です。
同省による別の調査では、年収ベースの数字も出ています。全産業平均の年収は約546万円に対して、施設で働く介護職の平均年収は388万円でした。
介護職の収入の水準は低めに見えます。しかし、資格の取得や昇進、夜勤への従事などによって、収入を高められる職種でもあります。
また、2026年6月には介護報酬の臨時改定が施行され、処遇改善加算が拡充されました。月額最大1万9,000円の賃上げが進められています。
介護職は単に収入の低い仕事ではなく、キャリアの重ねかたや国による報酬の見直しによって、収入アップの機会がある職種なのです。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」出典:厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」
介護士の給料を上げる4つの方法

経験年数を重ねるだけが、年収アップの方法ではありません。ここでは、介護職が給料を上げるための4つの方法を見ていきましょう。
1. 役職を目指す
役職に就くと、責任の重さに応じて手当が付きます。役職手当の相場は次のとおりです。

2. 資格を取得する
保有する資格の種類によって加給される場合があります。無資格者と比べた月収アップの目安は次のとおりです。

上位資格ほど給与水準は高くなり、年収に換算すると約41〜117万円もの差になります。ただし、資格手当が付くかどうかは職場によっても異なるため、求人に応募する際は、事前の確認をおすすめします。
介護福祉士の取得要件実務経験3年以上(従業期間1,095日以上・従事日数540日以上)と実務者研修の修了が必要。
介護支援専門員の取得要件
介護福祉士などの資格取得後、実務経験5年以上(かつ従事日数900日以上)が必要。
3. 給与水準の高い職場を選ぶ
職場の種類によっても、給与の水準は変わります。

特養・有料老人ホーム・老健・訪問介護の4つは、大きな差はありません。一方で通所介護だけは他より5万円〜6万円ほど低くなっています。
デイサービスのように夜勤がない職場は、夜勤手当がつかないため、給与が安くなる傾向にあります。
4. 夜勤手当のある働き方を選ぶ
夜勤には、大きく分けて2交替制と3交替制があり、手当の額は、勤務形態によって差があります。

出典:日本医療労働組合連合会「2025介護施設夜勤実態調査」結果概要
このデータをもとにすると、2交替夜勤に月4〜5回入ると、年間で約29万円〜36万円の増収が見込めます。日勤のみの職場と比べて、月々の給与に差が出やすいポイントです。
2交替制日勤と夜勤の2つに分かれ、1回の夜勤における拘束時間は16時間程度と長めです。途中に休憩・仮眠を挟みます。
3交替制日勤・準夜勤・深夜勤の3つに分かれるため、2交替制に比べ拘束時間は短くなります。
キャリアアップの道のり

介護職は、キャリアアップや資格取得によって収入を高められる職種です。あくまで一例ではありますが、未経験からのキャリアアップの道のりを、モデルケースで見ていきましょう。
1年目
初任者研修を取得し、先輩の指導を受けながら基本的な生活支援を担当します。
年収目安:約349万円(月給290,620円 × 12ヶ月=約349万円)
2〜3年目
実務者研修を修了し、応用的な対応や新人指導も任されるようになります。
年収目安:約393万円(月給327,260円 × 12ヶ月=約393万円)
4〜5年目
介護福祉士を取得し、ユニットリーダーとして少人数グループの運営を担当します。
年収目安:約420万円(月給350,050円 × 12ヶ月=約420万円)
6〜8年目
主任に昇進し、施設全体の調整役を担います。役職手当として、月10,000円〜40,000円程度が上乗せされます。
9年目以降
介護福祉士取得から5年以上(かつ900日以上)の実務経験を積み、ケアマネジャーの受験資格を取得します。
資格取得により、月額約9.7万円の増額が見込めます。施設長を目指す道もあり、その場合は月50,000円〜60,000円程度の役職手当が上乗せされます。
十勝・帯広で介護職として働く
帯広市・十勝エリアは高齢化率が30%を超えており、地域全体で介護職のニーズが拡大しています。それに対して介護職の人材不足は深刻です。
全国的にも、介護関係職種の有効求人倍率は3.97倍(北海道は3.11倍)と、全職業平均(1.16倍)を大きく上回る状況が続いています。人手が足りない今だからこそ、未経験からでもキャリアを積みやすい状況です。
出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」
介護士は収入を伸ばせる仕事

介護士の給料は、全産業平均と比べると、まだ高いとはいえません。
しかし、役職への昇進、資格取得、給与水準の高い職場選び、そして夜勤のある働きかた。これらを組み合わせることで、年収アップは十分狙えます。
そのためには、自分でキャリアアップに向けて努力することが前提にはなりますが、資格取得支援や役職登用の機会がある職場を選ぶことも重要です。今の環境を変えるという選択肢も含めて、これからのキャリアを考えてみませんか。
十勝で働く未来を考えるTCRUで求人情報をチェック