保育士という仕事には大変さや辛いこともある一方で、「保育士で良かった!」と思えるような場面がたくさんあります。子どもの頑張りや笑顔が見られると保育士のモチベーションも高まりますよね。
ですが、「子どもが好き」だけではいつか壁にぶつかってしまいます。なぜなら、子どもの成長はとても早く、0歳児クラスと5歳児クラスでは子どもの様子も保育士に求められるスキルもまったく異なるからです。保育士としてスキルアップするには、保育の基本的なスキルを磨きつつ、その年齢ならではの大変さや壁を乗り越えていく必要があります。
この記事では、年齢ごとに異なる保育の特徴と、保育士としてのやりがいや大変さをお伝えします。「どんな年齢でもおまかせ!」と胸を張れる保育士になるまで、どのように保育スキルを積み上げていくのか一緒に考えてみましょう。
保育士が働く保育現場には、子どもの年齢や人数に応じて配置される保育士の人数が法律で定められています。安全に子どもを保育するために必要な最低人数であり、とても重要な基準です。保育士の配置基準は76年ぶりに見直しがあり、2024年度からは以下の基準となりました。
また、認可外保育園の場合は、開所している保育時間によって配置基準が異なります。
配置基準が守られていないと安全面や保育の質が下がってしまうため、保育園は必要な保育士の人数を常に配置しています。ですが、実際のところ必要な保育士の人数は、子どもの様子や成長に合わせて常に変わり、「保育士が〇人いれば大丈夫」と言えるものではありません。
状況に合わせて臨機応変に対応するためには、配置基準以上の保育士が必要になることもあります。保育士の人数に余裕があるほど、お互いに助け合うことができ、スムーズな保育ができるでしょう。
子どもは、年齢ごとにまったく異なる様子や成長がみられます。クラスを担当する保育士はどんなところにやりがいや大変さを感じ、どのようなスキルが身に付くのでしょうか。自分が担当になった場合に備えてイメージを持っておきましょう。
子どもたちの目まぐるしい成長を、間近で感じることができるのが0〜1歳児クラスの保育士の特権です。たとえば、最初は泣くだけだった赤ちゃんが、少しずつ声を出したり、笑顔を見せたりと、毎日の変化が感じられることに大きなよろこびと癒しを感じます。
また、0〜1歳の子どもは初めて家族以外の大人と触れ合い、信頼関係を結ぶ時期です。子どもの安心できる存在になれたとき、保育士としてやりがいを感じられます。
0〜1歳の子どもはまだ語彙が少なく、自分の要求や気持ちを言葉で伝えることはほとんどありません。そのため、保育士はその様子や表情、行動から何を求めているのかを細かく汲み取る必要があります。
また、0歳児クラスは保育園のなかでも子ども同士の発達の差がもっとも大きく開くクラスです。首が座ったばかりの赤ちゃんから歩き始めた子どもまで、様子が違う子どもたちが同じ部屋で過ごすと、ケガや事故にも繋がりやすくなります。免疫も未発達で体調を崩しやすいため、常に緊張感を持って保育にあたらなければなりません。
この年齢の子どもたちと関わると、保育士は「察する力」が身に付きます。言葉を使わずに察せるスキルは、そのほかの年齢や保護者同士のコミュニケーションでも強みとなるでしょう。また、衛生管理や体調管理のスキルも身につくため、保育士としての基礎をしっかりと築くことができます。
2〜3歳の子どもは、少しずつ自分の世界を広げ、自分から行動する姿が見られる時期です。「自分でやりたい!」という気持ちが強まり、保育士のサポートのもと、少しずつ身の回りのことができるようになります。
自分で靴下をはく、お友だちと手をつないで歩くなど、一つひとつは小さな変化ですが、子どもたちが自信を持って何かに取り組む姿が保育士のモチベーションになります。自我が育つぶん、いうことを聞かなくなる「イヤイヤ期」で大人を悩ませることも増えますが、保育士の助けを借りながらも自分でできることが増えていく様子は、感動の連続です。
2~3歳ごろに現れる「イヤイヤ期」は、経験を重ねた保育士でも困る難しい対応です。思い通りにならないと泣き叫んだり、他の子どもとのトラブルが増えたりすることも多く、保育士はそれぞれの子どもに丁寧に対応しなくてはいけません。
また、活発に体を動かせるようになっていく半面、危険察知やバランス感覚は未熟なため、転倒やケガのリスクも高まります。身の回りのお世話に、イヤイヤ期への対応や子ども同士がやり取りする際のサポートも加わり「手が足りない!」というシーンが頻繁に訪れるクラスです。
2〜3歳児のクラスでは、「〇〇しようね」という声掛けだけでは太刀打ちできない場面も多く訪れます。保育士は子どもの「やりたい」「やりたくない」の気持ちを受け止めながら、押したり引いたり、別なことで気を引いたりしながら導いていく臨機応変さが必要になるでしょう。2、3歳児との関わりを通して、保育の引き出しが増え、違うクラスの保育でも落ち着いた対応ができるようになります。
4〜5歳児は集団生活に慣れ、友だちとの関わりが深まる時期です。保育士としてはあえて介入しすぎず、子どもたちが協力し合い、社会性を育んでいく姿を見守ることも必要になります。
少し頑張りが必要な目標に向かって子どもが成長することも多く、運動会や発表会といった大きな行事では、子どもたちが一致団結して一つの目標に向かって取り組む姿に感動を覚えることも多いでしょう。子どもたちがクラスの一員という感覚を持って過ごすため、進級や卒園を迎えたときには「保育士をやっていてよかった!」というやりがいに満たされます。
4、5歳児は言葉でのコミュニケーションを身に付けながら、相手の気持ちや状況を察して場面に合った行動を求められる時期です。保育士は、子ども同士のやりとりで足りない部分を補い、子どもと一緒に正しい行動を考えてみるなど、場面ごとの丁寧な関わりが求められます。
さらに、5歳児クラスは就学前の準備が本格的に始まる時期です。保育士は、子どもたちがスムーズに小学校に進学できるよう、生活リズムの調整や、基本的な学習スキルをサポートします。行事や保護者との連携も多く、業務的にも体力的にも負担が大きい点に大変さを感じるかもしれません。
4、5歳児クラスを担当する保育士は、子どもたちの見本となり、頼りになる存在だと認められることが大切になります。やさしいだけではなく、時には真剣な雰囲気で叱らなければいけない場面もあるでしょう。子どもとしっかり向き合うためには、日頃の信頼関係が必須です。
また、保護者や関係機関と話をする機会も多いため、大人とのコミュニケーション力も必要になります。コミュニケーション力は、保育士に限らず社会人として身に付けたいスキルのひとつです。
「保育士として自信が持てない……」という方は、保育のスキルアップを目指しませんか?保育には具体的な点数や評価がないため、自分の強みがわからないという方も多いのかもしれませんが、保育経験は何かしら自分のスキルアップに繋がっているはずです。
何から頑張っていいのか分からないという場合は、以下にご紹介する3つの方法を意識してみてください。
全国各地で、定期的に保育士向けの研修やセミナーが行われています。最近ではオンラインで参加できる研修もめずらしくありません。保育のアイディアや子どもへの関わり方など、自分に必要な知識やスキルを外部から吸収してみましょう。研修やセミナーで得た知識と、現場での経験が結び付き、保育士としての視野が広がります。
尊敬できる保育士の先輩をお手本にして、子どもへの声掛けや保育の技を真似てみるのもおすすめです。今実際に困っていることがあれば、直接相談してみて、どのような対応がいいのか先輩の考えを聞いてみてもよいでしょう。
たまには仕事を忘れてリフレッシュするのも忘れずに!気分転換をしてメンタルを良い状態に保つことが長く続ける秘訣です。 体力的にも精神的にもハードな仕事だからこそ、趣味や休息の時間も大切にしましょう。
もし、あなたが先進的な保育に興味があるなら、十勝で英語教育や新しい保育プログラムを実践している葵学園への応募を考えてみてはいかがでしょうか?葵学園は、子どもたちがのびのび過ごせる環境を大事にしながら、未来を見据えた教育を提供しています。大人と子どもの心の繋がりを大事にしており、保育士としてスキルアップできる環境が整っている職場です。
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