施工管理の仕事とは？キャリアパス？給与？埋も
れず目立つための転職先は？

施工管理とは、建設現場で工事が計画通り、安全かつ高品質に進行することを保証する重要な職種です。以前の記事でも書きましたが、施工管理の仕事内容、施工管理に求められる能力や素質、施工管理のやりがい、キャリアパス、そして求人や給与について詳しく解説。最後に、人手不足で引き手数多の施工管理技士として、埋もれず目立てて、新たな挑戦ができる会社をご紹介します。

施工管理とは？

施工管理は、工事現場において工事が計画通りに進行し、安全かつ品質の高い建物が完成するよう管理します。工程管理、品質管理、原価管理、安全管理などの業務を通じて、工事の全体を見渡す役割を担っています。

1. 工程管理：プロジェクトのタイムラインを策定し、工事が予定通り進むよう監督。計画書の検証、現場監査、必要な人員と時間の見積もりもこの範疇に入ります。進行が予定よりも早すぎる場合のペース調整も重要な責務です。
2. 品質管理：作業の質を監視し、計画どおりにプロジェクトが前進していることを保証します。予算内で最高の成果を目指し、不正が行われていないかも監査します。現場での直接確認もこの業務に含まれます。
   
3. 安全管理：作業場の安全を保障することに注力します。安全対策として、適切な保護措置を講じ、毎朝の安全ミーティングで指導を実施します。
   
4. 原価管理：プロジェクトの経済性を高めるために、資材の選定や予算配分を精密に管理します。高品質な成果物を生み出しつつも、経費を合理化し、企業の収益性を確保するために、資材コストや施工費用を適切に調節します。
   

施工管理の役割を担うために、特定の資格を持つことは必須ではありませんが、現場責任者のポジションでは、専門資格がプロフェッショナルとしての地位を高め、キャリアの幅を広げるために重要です。資格を取得することで、収入の増加とともに、より多くの責任あるプロジェクトに関わることが可能となります。

施工管理技士の資格は7つに分類

施工管理技士の資格は7つに分類され、それぞれが異なる種類の工事を対象としています。資格には1級と2級があり、それぞれが担当できる工事の規模や複雑さに差があります。

建築施工管理技士

この資格は、住宅、商業施設、工業施設などの建築プロジェクトにおける施工管理を行うために設けられています。構造的な工事から内装に至るまで、あらゆる建築段階での品質と安全を保証する知識が求められます。

建設機械施工管理技士

この資格は、建設現場で使われる機械の操作やメンテナンスに関する専門知識を認定します。重機の効果的な利用を確実にするためには、この分野の専門家が不可欠です。

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、新築や増改築時の電気工事の計画と実施を監督します。電気設備の設計と施工に関する広範な知識を有しています。

電気通信工事施工管理技士

通信設備の施工管理を担当し、テクノロジーの進化に応じた通信インフラの整備が可能です。この資格は、現代のコミュニケーションが依存する基盤を支える重要な役割を果たします。

土木施工管理技士

公共のインフラから民間の建設プロジェクトまで、広範な土木工事の管理を行う資格です。緊急時の復旧工事を含む、あらゆる土木工事での専門知識が求められます。

管工事施工管理技士

配管システムの設計、設置、保守に関する専門知識を認定する資格です。インフラの中核となる水道やガスなど、生活に不可欠なサービスの維持に寄与します。

造園施工管理技士

外構工事、特に植栽や水景の造園工事における施工管理を専門とする資格です。環境美化に関わるプロジェクトにおいて、専門的な技術が求められます。

これらの資格は、専門分野における高度な知識とスキルを持つ施工管理技士を認定し、建設業界におけるプロフェッショナルとしての地位を確立するために重要です。最近では、無資格でも多くの建設会社では入社後に資格取得を支援。安心してスキルアップできる環境を整えている場合が多いです。特に、地方の歴史ある建設会社では、人手不足など早くから危機感を感じて対策。働き方改革に余念がなく、他の業界よりも早く、給与増や残業なしといった働く環境整備に力を注いでいるので、転職はいまがチャンスかもしれません。

施工管理に求められる能力・素質

施工管理には、スケジュール調整力、マネジメント能力、コミュニケーション能力、マルチタスク能力、事務処理能力が特に重要です。これらの能力を持つ人は施工管理に適していると言えます。施工管理の職務では、工事のスムーズな実行に必要不可欠な一連のスキルが要求され、以下にその主要なスキルを説明します。

スケジュール管理能力とプロジェクト調整スキル

工事プロジェクトを計画通りに完遂させるには、プロジェクト調整スキルが不可欠です。これは日常の工事の進捗監視に留まらず、予期せぬ遅延への対応策を練ることも含まれます。毎日のようにさまざまな問題に直面する可能性があるため、それら一つ一つに対応し、プロジェクトのタイムラインを維持するためには、関係各方面との綿密な連携が求められます。

マネジメント能力

現場での作業は多種多様な人々の協力によって成り立っており、これらをまとめ上げるプロジェクト統括能力が重要です。さまざまなバックグラウンドを持つ作業員や関係者との信頼関係を築くことが不可欠であり、彼らからの問い合わせに対しても明確な指示を出すことが求められます。

対人コミュニケーションスキル

効果的な対人コミュニケーションスキルによって、作業員や関係者との関係構築や情報伝達がスムーズに行われます。これには、施主や協力業者、設計者、そして社内スタッフとの協調作業が含まれ、プロジェクトの成功には欠かせない要素です。

マルチタスク能力

建設プロジェクトは多くの場合、複数のタスクが同時に進行します。これを効率よく管理するためには、多任務処理能力が必要です。進捗の追跡、安全監督、さらには施工計画の立案など、様々な業務を同時にこなす能力が求められます。

事務処理能力

施工管理には、日々の事務作業や技術的な業務が含まれるため、行政処理能力もまた重要です。CADソフトウェアを用いた設計図の作成や修正など、限られた時間の中で効率的に作業を進めることが求められます。

施工管理の役割は、これらのスキルに基づいて工事の品質、効率、安全性を保持することです。これらの能力を持つ個人は、施工管理の要求に応えることができるでしょう。

施工管理のやりがい

施工管理の仕事には大きなやりがいがあります。施工完了時の達成感、資格取得やスキルの向上、そして給与の良さが主なやりがいとして挙げられます。目に見える形で成果が残ることが大きな魅力です。

施工管理のキャリアパス

施工管理は、専門的な知識や技術が評価されるため、監理技術者を目指したり、大手ゼネコンや発注者側に転職するなど、多様なキャリアパスがあります。施工管理の職道は、専門性の高い技術職であるため、多様な進路が開けています。ここで、施工管理者が追求できるキャリアの方向性を三つご紹介します。

監理技術者としての昇進

施工管理者のキャリアの中で、多年にわたる経験を積み重ね、監理技術者としての地位を目指す進路があります。監理技術者は、特定の規模以上のプロジェクトにおいて、現場管理の全責任を担い、作業員の指導を行う責務を持っています。

特定の建設業分野で監理技術者となるためには、適切な国家資格を取得し、監理技術者講習を修了することが必要であり、その後、公式の認定を受ける過程を経ます。

大手建設会社への転職

施工管理の専門知識を活かして、大規模なプロジェクトを手掛ける大手建設会社への転職もキャリアの一つの道です。こうした企業では、より大きな規模の建築物やプロジェクトの管理に携わる機会があります。

大手企業への転職を図る際は、施工管理技士としての資格を持つことが、応募資格を満たし、自己の専門性をアピールする上で役立ちます。

発注者側でのポジション移行

また、施工管理者は、請負側から一歩進んで、デベロッパーなど発注者側の立場で活躍する道も選択肢に入ります。発注者としては、施工業者との価格交渉や、プロジェクトの品質監督などを担当します。

施工管理の実務経験と資格が、発注者側でのキャリアをスタートさせる際に、専門性と経験の証となります。発注者側に移行することで、施工管理で磨いた専門知識を活かしながら、キャリアと収入の向上を目指すことができます。

求人・給与

施工管理は、建設業界で高い需要があります。未経験でも挑戦可能な職種であり、資格を取得することで、より多くの機会と待遇の向上が期待できます。

施工管理は、ただの仕事ではなく、建設現場を円滑に進め、安全かつ高品質な建物を完成させるための重要な役割を担う職種です。この仕事を通じて、社会に貢献し、自らのキャリアを築き上げることができます。興味を持った方は、ぜひこのチャレンジングな職種に挑戦してみてください。

年収の実態：1級と2級の違い

1. 1級建築施工管理技士: 平均年収は約570万円、月給は平均40万円。年収の幅は350万円から770万円です。
2. 2級建築施工管理技士: 平均年収は約520万円、月給は平均37万円で、年収の範囲は350万円から700万円になります。
   

このデータは、国税庁の統計によると、社会人平均年収443万円と比べて、2級は15％、1級は30％程度高いことを示しています。年齢が上がるにつれて、特に50代では年収が700万円弱まで上昇する傾向にあります。

同じ施工管理技士で働くなら面白い会社で埋もれず目立とう！

今や人手不足で引き手数多の施工管理技士ですが、大手ゼネコンに入ってもすぐにやりたい現場を任されることは難しいでしょう。ところが、地方の元気なゼネコンだったらどうでしょうか。

北海道十勝にある地方ゼネコン「萩原建設工業」。同社でなれば、職務を超えた深い意義と大きなやりがいを持っています。大正7年創業の十勝の名門企業は、十勝の歴史的建築物の建設を手がけ、地域建設業界を牽引してきました。ここでのキャリアは、伝統と革新の融合、地域活性化への貢献、そして国際的なプロジェクトへの参画という三重の魅力を持ちます。

地域活性化への貢献

萩原建設工業では、地域のインフラ整備から文化財の保存まで、多岐にわたるプロジェクトを通じて十勝の発展に貢献しています。施工管理技士としてこれらのプロジェクトに関わることは、単に建築物を建てる以上の意義があります。地域社会への貢献、そして後世に残る遺産を築く誇りを感じることができるのです。

1922年に開設された帯広の初の幼稚園である双葉幼稚園は、東4条南10丁目1に建てられ、面積は267平方メートルで2階建ての構造物です。1952年の十勝沖地震後の1955年には、安全のための避難口が追加されました。この施設は本名木材によって建設され、萩原建設工業の前身である萩原組が主導的に工事を行いました。設計者は2代目園長の臼田梅氏とされていますが、具体的な設計図を描いた人物は不明です。屋内には開放的な遊戯室を中心に教室が配置され、ドーム型の屋根は和洋折衷の技術を駆使しています。2017年7月、そのユニークなデザインと大正時代に建設された幼稚園という稀少性が評価され、国の重要文化財に指定されました。北海道内には重要文化財として指定された建造物が31カ所ありますが、幼稚園舎としては双葉幼稚園のみであり、全国的にもそのような施設は4カ所しか存在せず、その歴史的価値は非常に高いとされています。

双葉幼稚園

世界への挑戦

最近の萩原建設工業は、カンボジアでのサッカースタジアム建設に携わるなど、海外プロジェクトへの積極的な参画を進めています。施工管理技士として国際的な舞台で活躍するチャンスは、グローバルな視点を養い、世界基準の技術と知見を獲得する絶好の機会を提供します。

宇宙ビジネスへの挑戦

さらに、萩原建設工業は宇宙輸送と利用を目指すインターステラテクノロジズとの協力関係を築き、ロケット開発にも関わるなど、宇宙ビジネスへの挑戦を開始しています。この分野での経験は、他では得られない貴重なものであり、施工管理技士としてのキャリアにおいても、新たな地平を開くことになります。

伝統と革新の融合

萩原建設工業でのキャリアは、地方ゼネコンとしての長い歴史と伝統を背負いつつ、世界展開や宇宙ビジネスといった革新的な挑戦にも参画できる環境があります。施工管理技士として、伝統的な建築から最先端プロジェクトまで、幅広い経験を積むことができるのは、この企業ならではの魅力です。

萩原建設工業で施工管理技士として働くことは、地域社会への貢献、国際的なプロジェクトへの参加、そして未来への挑戦を通じて、自らのキャリアを豊かにし、仕事に誇りを持つことを可能にします。地方ゼネコンの枠を超えて、世界へ、宇宙へとそのフィールドを広げる萩原建設工業で、新たなキャリアの一歩を踏み出しましょう。