帯広信用金庫などが主催する「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)」が、2025年の参加者募集を開始。十勝に根ざしながらも全国レベルの支援が受けられる起業家育成プログラムで、過去10年で80件以上の新規事業が生まれ、28件が事業化。馬車BARやクラフトジン製造の十勝平野蒸留所など、移住と起業の成功例も。十勝で挑戦したい方におすすめです。
TIP 2025の詳細は以下から
北海道東部にある十勝地方は、域内人口約33万人ながら、食料自給率は驚異の1,200%超。2024年の農畜産物取扱高は3,770億円、域内経済効果は3兆円を超える。豊かな自然と経済基盤を備えたこの地域で、新たな産業の芽が次々と育っています。
起業数はこの10年で約1.5倍に伸長し、帯広市では税収・地価ともに上昇基調。北海道全体が人口減少に直面する中、十勝は安定的な経済成長を維持し、むしろ慢性的な労働力不足に悩むほど。
その根底には、TIPに代表される起業・創業支援体制の充実でしょう。東京商工リサーチ帯広支店の新田孝久支店長も「揺るがない農業という基幹産業がある限り、日本経済全体が逆風下でも、安定成長を維持できる」と太鼓判を押す。
TIPの最大の特徴は、「やりたいこと(Wants)」を出発点にした、参加者主導の事業構想。
7月から11月にかけて11回開催されるセッションでは、多様なバックグラウンドを持つ参加者同士がチームを組み、アイデアをブラッシュアップしていきます。ワークショップを通じて、ビジネスデザイン、チーム形成、事業検証、そして発表(ピッチ)へと至る過程は、まさにリアルな“起業の現場”そのもの。
プログラム開発者である野村総合研究所の斉藤義明氏はこう語る。
「TIPは、地域の未来を本気で考える人たちが、ゼロから価値を生み出すための装置です。規模は小さくても、一歩踏み出す覚悟が地域を変える力になるのです」
過去の参加者も、プログラム修了後もコミュニティは持続し、互いに応援し合い、時に新たな共創へと発展しているんです。
TIP2025は以下のスケジュールで開催される(原則各回13時開始、4時間程度)。
TIPは、地域経済の根幹を支える起業家を一人でも多く輩出する仕組みです。「いつか何かをやりたい」と思っていたあなたが、次の一歩を踏み出す時。それが、2025年の夏かもしれません。
とかち・イノベーション・プログラム 2025、始動。
その最初の一歩に、あなたが加わる未来を、私たちは待っています。