十勝を離れたくない35歳の富澤遼が登録した地元特化サイトTCRU。マイページを登録する履歴書と職務経歴書はワンクリックでPDFに!企業とはチャットで気軽にやり取り。だが真価は人の温度─LINE相談、面接同行まで“お節介”な伴走で、遼の転職が動き出す。注意!これは架空の記事です。
•富澤遼(35) … 十勝在住、食品メーカー勤務。道外転勤を拒み転職を決意。
•花村ゆかり(29) … TCRUキャリアアドバイザー。帯広市内在住。
•夏美(32) … 遼の妻。帯広の保育士。
•福原美咲(28) … アグリテック企業「モーモーソリューションズ」採用担当。
•及川啓太(40) … 同社 CTO。
帯広駅前「珈琲 北風」。午前7時、雪解け水が窓を打つ。
遼「……転勤、東京だってさ」
夏美「保育園どうするの? ローンもあるよ」
遼「だから転職サイト登録してみる。――TCRUって知ってる?」 夏美「地元の求人専門のやつ? 押してみたら?」
スマホをタップ。登録完了。
遼「十勝×営業×正社員で検索……46件ヒット!」
夏美「すごっ。ほら“気になる”押して!」
カフェのスピーカーから森山直太朗が流れる。外はまだ冬色。
登録翌日の夜。
晩ごはんのあと、リビングのソファでスマホをいじる遼。 すると TCRU のマイページが “ピコン!” と通知を弾く。
遼 「履歴書と職務経歴書をアップ? PDF…面倒だな」
画面に “ワンクリックで作成しますか?” ボタン。 タップ!
TCRUシステム(自動メッセージ)「登録情報をもとにレジュメを生成しました。内容の追記や写真の差し替えもブラウザ上で編集できます。」
遼 「経歴が全部タイムラインで並んでる…! PDFもWordも一発ダウンロード。これは助かるわ」
マイページに“チャットOK”アイコンの求人が3社。
遼(チャット入力)「夜分すみません。御社の海外事業部は札内町のオフィス勤務でしょうか?」
モーモーソリューションズ担当・美咲「はい、札内本社です。リモート併用も相談可。まずは30分のカジュアル面談いかがですか?」
遼 「ビデオ会議リンクも送られてきた…! “チャットで質問→即アポ” って楽だな」
遼の LINE に“友だち追加:TCRU花村ゆかり”
花村(LINE音声メッセージ)「富澤さん、こんばんは! チャット面談入ったと聞きました。事前に想定質問リストを送りましたので、寝る前に目を通しておいてくださいね。質問があれば深夜でもチャットください!」
遼(テキスト)「ありがとうございます。深夜残業でくたびれてますが、これなら準備できそうです」
花村「それと“お気に入り企業記事”のリンクも貼りました。社長インタビューと工房レポ、面談の雑談ネタにどうぞ!」
遼「カジュアル面談→一次面接→最終と全部線でつながってる。進捗バーがゲージで出るの地味にモチベ上がるな」
翌日、オンライン面談は無事通過。二次は牧場見学付き面接。
花村(クルマの助手席)「緊張します? 私も一緒に行くので大丈夫。話が詰まったら横からパス出します」
遼「ここまで付き添ってくれる転職サービス、聞いたことないです…」
花村「TCRUは“デジタルだけじゃ寒い”のがポリシーなんです。十勝は人の距離も、牛との距離も近いですから」
会社玄関にて。
美咲「花村さん、今日は遠いところありがとうございました!」
花村 「いえいえ。“お節介”が会社方針なので(笑)。富澤さん、次回はプレゼン課題ですね。帰りにカフェ寄って作戦会議しましょう」
遼 「あの…転職サイトってもっとドライかと思ってました。TCRU、やり過ぎじゃないですか?」
花村(雪空を指差しながら) 「十勝の夜は冷えるでしょう? だから“人温度”は高めに設定してるんですよ」
遼「クリック1つで動くデジタルと、人がそばにいるアナログ。 これ、十勝で転職する理想形かもしれない。」
屈足「ミルク&スノウ」チーズ工房。木造ドアを開ける遼と花村。
美咲「ようこそ。面接は牛舎じゃ寒いので、熟成庫で!」
(カマンベールを遼に渡す)
美咲「3分でこのチーズの魅力、売り込んでください」
遼「え、今ですか!? …やります!」
(秒読み開始)
遼「まず香り。帯広の“雪融け草”が育むミルクの甘さが鼻先に立ち…」
(美咲が頷く)
遼「二つ目、熟成7日目の若さ。香港の高級ホテルは“若い旨味”を探しています」
(及川 CTO がメモ)
遼「最後にストーリー。生産者と食卓をライブ配信で結びます。十勝の景色ごと輸出するんです!」
美咲「…3分ピッタリ。次は牧場を案内します。話の続き、牛の前で聞かせて」
(工房を出る二人)
花村「3分、完璧でしたよ」
遼「TCRUの“面接虎の巻”に助けられました」
花村「次は提案書。手書きでいいので“海外販売のロードマップ”描いてください。AIより熱が伝わります
帯広競馬場ナイター。粉雪、ばんえい競馬の蹄音。
遼「香港のバイヤー、急遽キャンセルだって…」
(沈む遼。そこへ花村が走る)
花村「富澤さん! サステナビリティ認証の速報値、仕上げてきました!」 (書類を渡す)
遼「これで勝負します!」
観客席で再プレゼン。バイヤーが書類に目を通す。
バイヤー「オーケー、香港に送りましょう」 (握手)
遼「ほんとに…決まった…!」
花村「十勝ハーブ牛、世界デビューです!」
帯広・北の屋台。湯気立つジンギスカン鍋。
遼「TCRUに登録して3カ月、人生変わりました」
花村「平均的でも“地元で働きたい”って熱は、最高の才能です」
遼「AIじゃなく人が寄り添う転職、ありですね」
花村「十勝は人が資産ですから」
生ビールで乾杯。冬空に星。
遼「これからは僕が、十勝と世界をつなぐ番だ」
花村「エンディングじゃなくオープニングですよ。その物語、TCRUから始まります」