北海道十勝の屋根工事会社として90年。屋根工事の専門企業として「よつ葉アリーナ十勝」や「芽室町役場庁舎」などの大型公共施設を請け負ってきたなくてはならない会社です。独自開発した「Reルーフ」工法を筆頭に、“技術の三浦”を全面に押し出す同社は、現場で活躍する社員=職人の育成に余念がない。職人気質の厳しいイメージのある屋根工事。とはいえ、現場経験がなくても、入社後に訓練校に通いながら資格習得(会社負担)に励むことができるのは、代表の及川聖広自身が技術習得に力を注いできたから。及川代表に100年に向けた三浦工業の挑戦をテーマに伺いました。
90年以上に渡って十勝地域の屋根工事業界を牽引する三浦工業株式会社。屋根工事、板金工事、防水工事を手掛け、前身の株式会社三浦工業から事業継承したのが、及川聖広代表取締役です。十勝・札幌圏の大型建築の屋根工事を中心に、鋼板とシート防水を組み合わせた工法「Reルーフ」で差別化を図り、及川代表自身もは、2008年度の優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)を受賞、技術力は高く評価されており取引先からの信用も厚い。それが現在の三浦工業です。
「変化の著しい時代ですが、屋根工事はロボットやコンピューターだけで完結する仕事ではなく、技術を持つ人間だからこそ創り上げられるもの」
そう話す及川代表が大切にするのが、職人としての技術を守りながら、社員一人ひとりの声に寄り添うことを大切に、安心安全な屋根文化の向上への取組。
及川代表は、1986年に株式会社三浦工業へ入社。実務経験を積んだ後、取締役や専務取締役として会社の成長を支え、2012年に三浦工業株式会社の代表取締役社長に。就任後、大切にしていることは、信頼、技術の継承と筋肉質の組織づくり。事業承継後、取締役の齋藤専務と二人三脚体制を取ることで、自身は営業そして現場に専念できたそう。あれから(事業承継)から10年以上が経ち、同社は今、新たなステージに突入しています。
「私が就任した当初は、ただ事業を続けるだけでなく、いかに未来に繋げるかが課題でした。技術や信頼を次の世代に引き継ぐために、まずは社員一人ひとりが自分の役割を自覚し、責任を持つ組織作りを目指しました。社員は次の経営者としての素質を持つべきですし、それが会社全体の力になります」と語ります。
前述した通り、率いる三浦工業は、技術力に裏打ちされた「職人集団」であり、地域に欠かせない存在。技術の継承はもちろん、社内の組織改革にも着手し、社員一人ひとりがやる気を持って働ける環境作りを行っているそうです。
三浦工業の最大の強みの一つは、独自に開発した「Reルーフ」工法でしょう。この技術は、ポリ塩化ビニル樹脂を被覆した鋼板を用い、従来の屋根材よりも耐久性・耐候性・防水性が大幅に向上しました。
「Reルーフは、9年前に開発した当社のオリジナル工法です。鋼板同士を熱融着で一体化させることで、漏水リスクを最小限に抑えています。さらに、この工法は既存の屋根に重ねて施工できるため、短期間で工事が完了し、廃材を最小限に抑えることができるんです。環境に配慮した工法として、SDGsにも貢献しています」と自信を持って話します。
今後も、Reルーフは、その技術力が多くの地域で評価されることが期待されています。
及川代表は、社員が成長しやすい環境を整えることにも注力。特に、やる気と成果をしっかり評価する給与体系や、充実した福利厚生制度が整備されています。
「私たちは、やる気と頑張りがしっかり評価される組織を目指しています。給与体系はもちろん、残業や休日、資格手当も充実させて、社員が安心して働ける環境作りに努めています。社内研修制度や資格取得の費用は会社が全額負担し、社員が早い段階で資格を取得できるようサポートしています。これは、現場の品質向上にもつながっているんです。今後も斎藤専務を中心に社内環境の整備をどんどん進めていきます。出張手当や社食に代わるお弁当制度など、社員と一緒に模索しつつ、よりよい環境を整えていきますよ」(及川代表)
三浦工業では、新入社員へも経験豊富な中堅社員が丁寧に指導し、早い段階で資格を取得することが奨励されているそう。これにより、社員一人ひとりが自信を持って仕事に取り組み、現場での質の高い施工を実現しています。
「通常、一現場に一人有資格者がいれば問題ないのですが、私たちの社員は全員が有資格者です。それぞれが自分の判断で作業を進めることができるため、一定の工期で高品質な施工が可能です」と話す通り、三浦工業の真骨頂は社員全員の技術力。
三浦工業は、単に技術を継承するだけでなく、次世代のリーダーを育てることにも力を入れています。積算業務やCADによる設計といったマネジメントスキルを持つ社員が育ちつつあり、将来の経営層としての成長が期待されているんです。
「私にとって社員は宝。自分もかつては社員の一人でしたが、その経験を踏まえて、福利厚生を充実させ、社員がしっかり休める環境を作りたいと考えています。今後は、次の経営陣を見据えて、組織強化を進め、若い社員を増やして技術を継承していきたいです」と及川代表は未来を見据えます。
大切にしているのは、社員一人ひとりが未来を担う経営者になるという意識。そのためには、技術だけでなく、マネジメントスキルや経営に関する知識も必要不可欠なのです。
今や三浦工業は、北海道の地域社会を支える屋根工事のエキスパート集団。屋根に関わる技術を持つ職人たちは、地域の暮らしを守り続ける大切な存在です。
「屋根工事は、単に家を作る仕事ではなく、暮らしを守るための重要な役割を担っています。現場で活躍する社員たちは、プロフェッショナルとして技術を磨き、私たちの社会を支えているんです」と職人たちへの信頼と期待を込めて語る及川代表。
その言葉どおり、三浦工業では、未経験者でも一から学べる環境が整っており、入社後には会社の制度を利用して資格取得に挑戦できます。また、受験料などは会社が全額負担するため、経済的な負担はなくスキルアップが可能です。
最後に及川代表は、「今後も時代の変化に対応しながら、屋根工事の技術を守り、社員一人ひとりと共に成長していきたいです。冒頭でも話した通し、屋根工事は、ロボットやコンピューターだけではできない、人の手による職人技が重要です。その技術を次世代に継承し、地域社会に貢献していきたいと思います」と未来を語ります。
三浦工業で働くことは、単なる職業以上に、地域社会に貢献し、技術を継承するという大きな意味があります。未来の経営者を目指し、成長できる環境が整っている同社で、あなたも次世代を担う職人として新たなキャリアを築いてみませんか?