「リビングをオシャレに演出したいけど、センスに自信がない」「ふらっと入りやすい雰囲気の飲食店を作りたい」という方の心強い存在になるのが、インテリアコーディネーターです。お客様の求める雰囲気と過ごしやすさを両方叶えるために、家具や照明などの幅広い知識でベストなアイテムを提案します。
今回は、これからインテリア業界を目指す方に向けて、資格取得や年収、求人の探し方など「インテリアコーディネーターになるためのマニュアル」をご紹介します!
インテリアコーディネーターとは、住宅や店舗をはじめ、オフィス、ショールームなど、空間のインテリアを提案する職業です。コーディネートする範囲は勤めている会社によって異なりますが、家具ひとつから空間全体のトータルコーディネートまで、幅広い範囲のインテリアを担当します。
お客様の頭の中にあるイメージはぼんやりしていることも多く、空間の使い方や予算も人それぞれです。そのため、ヒアリングを通して「いかにお客様の暮らし・ニーズを把握できるか」が大切になります。
理想や予算の折り合いを付けられるような商品選びや、色彩に関するセンスも欠かせません。暮らしやすさはもちろん、家具や壁、照明、カーテンなど、色合いや形のバランスが合うようなデザインを提案する必要があります。
インテリアコーディネーターの仕事では、おもに次のようなやりがいを得られます。
住居をはじめ、店舗、オフィスなど、インテリアコーディネーターが手がける空間はどれもお客様にとって多くの時間を過ごす重要な場所です。空間のトータルコーディネートが成功すれば、住居は快適で居心地がよい場所になるでしょう。店舗なら、リピーターに繋がりやすい明るい雰囲気を演出できます。
お客様の「こうしてほしい」が実際に形になり、人生が豊かになる手助けができるのはインテリアコーディネーターの大きなやりがいです。また、経験を積んでいくにつれ、大きな仕事に関わるチャンスもやってくるでしょう。
インテリアのトレンドや色彩の知識を持つインテリアコーディネーターの仕事は将来性もあります。
インテリアコーディネーターが活躍している場所は幅広いですが、一般的には次のような流れで進みます。
お客様が求めているイメージや予算を聞きます。家族構成やライフプラン、ライフスタイル、趣味など、しっかりとヒアリングしておくことでお客様の希望に近付けることができます。
ヒアリング内容をもとに、空間全体の雰囲気やレイアウトを決めていきます。壁や床、天井、証明、家具の素材やカラーまでイメージを固める作業です。
内装材や設備機器、家具、カーテンなど、プランニングしたイメージに合う商品を実際に選んでいきます。
図面や立体モデル、商品カタログなど、お客様がイメージしやすい資料を用意し、インテリアの提案をします。
選んだ商品の見積書を作成し、契約に向けてお客様へ説明を行います。
お見積内容に納得してもらえたら、契約を交わします。
商品を取り扱うショップやメーカーに発注をかけます。
注文した商品が届いたら、実際にセッティングを行います。最終チェックを行い、プラン通りに完成していれば納品となります。
納品後、不具合がないか確認を行います。
参考)公益社団法人 インテリア産業協会
インテリアコーディネーターは、住宅やインテリアに関する業界で幅広く活躍しています。
ハウスメーカー・不動産会社・リフォーム会社・インテリア・デザイン事務所など
インテリアコーディネーターの求人が多いのは、ハウスメーカーや不動産会社です。新築の一戸建て住宅を建てたお客様だけでなく、モデルルームやマンションの展示場、住宅設備のショールームなどのコーディネートなども担当しています。
家具メーカー・建材メーカー・照明メーカー・家電メーカーなど
住宅設備に関連した会社でもインテリアコーディネーターが必要とされています。自社の商品特徴を活かす配置や、より魅力的に見えるデザインを考え、ショールームのコーディネートやお客様への提案を行います。
ショップ・家具店・デパートなど
インテリアショップや家具店では、お客様にインテリアの提案や販売を行います。店舗によっては商品の入れ替え や季節のイベントに合わせて、レイアウト変更や宣伝のためのポップを任されることもあるでしょう。
インテリアコーディネーターに必ず必要な資格は特にありません。誰でもインテリアコーディネーターを名乗ることができますが、空間のコーディネートには家具や色彩の知識が必要です。お客様に信頼されるインテリアコーディネーターになるには、資格取得が近道といえます。
実際のところ、公益社団法人インテリア産業協会が行っている「インテリアコーディネーター資格試験」が、その道を目指す方の登竜門になるでしょう。
インテリアコーディネーター資格試験には、一次試験と二次試験があります。
2023年の場合、パソコンを使用して受験する一次試験の合格率は約35%。筆記で行う二次試験の合格率はおよそ57%でした。どちらも通過し、資格を取得できるのは25%程度となっています。
受験者の多くは関東地方の方ですが、北海道から沖縄まで全国的に広く認知されている資格です。インテリアコーディネーター資格を取得してれば、どの地域で働いても知識やスキルを示すことができるでしょう。
最優先で目指してほしい資格はインテリアコーディネーターですが、取得後はインテリアに関連した資格を取得しておくと仕事の幅が広がります。おすすめの資格は次の4つです。
インテリアプランナーとは、インテリアをより魅力的に使うため、建築の知識と合わせて企画や設計を行う職業です。家具や装飾だけでなく、部屋の設備や設計なども含めた知識を使ってプレゼンテーションを行います。
インテリアデザイナーは、家具を含むすべての内装の設計を行う職業です。インテリアコーディネーターがおもに既存の家具や商品を使って提案を行うのに対し、インテリアデザイナーは建築家や施工業者との打ち合わせを重ね、室内の空間全体を作り上げます。
カラーコーディネーターとは、色に関する基本的な知識と効果、配色のテクニックなどを持つ方の職業です。資格がなくても仕事はできますが、民間資格の「カラーコーディネータ検定試験」に合格しておくとインテリアの仕事でも活かしやすくなるでしょう。
照明コンサルタントとは、照明に関する専門知識を持ち、お客様のニーズに合った照明の提案を行う職業です。商品が見やすく美しい印象になる照明の使い方、目に優しい光の使い方など、暮らしや生活を豊かにするための照明コーディネートを行うことができます。
求人市場では、インテリアコーディネーターの平均年収は370〜470万円ほどです。全職業の平均年収が458万円(令和4年分 民間給与実態統計調査)であることを考えると、けして年収が高いとはいえません。
インテリアコーディネーターが働く職場のなかでも、大手住宅メーカーや大手不動産などの大企業や、有名なデザイン事務所などで働く場合は比較的高めの年収が期待できます。インテリアコーディネーターの資格のほかに販売や接客経験を積んでみたり、別の資格もとってみたりと、スキルを掛け合わせることで就職活動で有利に働く可能性もあるでしょう。
また、インテリアコーディネーターとしての名が広まればフリーランスとして働く道も広がりますが、収入が不安定になりやすい点に注意です。
インテリアコーディネーターの求人を見つけるには、いくつかのルートがあります。
ハローワークではインテリアコーディネーターだけでなく、さまざまな職種の求人を見ることができます。また、相談員と直接顔を合わせ、就職に関する相談が無料でできるのもメリットです。ただし、ハローワークは基本的に平日しか開庁していないため、平日に働いている方には使いづらい場合もあります。
求人サイトや転職サイトのメリットは、時間や場所に囚われず、好きなタイミングで求人を探せるところです。また、地元だけでなく、全国各地の求人を探したい方にとっても使いやすいでしょう。担当エージェントが付く求人サイトでは、求職者のニーズや不安を汲み取り、条件に合った求人の紹介を受けられます。
求人サイトのなかには、住宅やインテリアの業界に特化したサイトがあります。始めから業界が絞られているため、自分が求めている求人を見つけやすく、業界ならではの情報が募集要項に書かれていることも多いです。また、在籍しているアドバイザーもインテリア関連に詳しいため、相談やサポートなどもスムーズに進められます。
インテリアのデザインやコーディネートを学べるスクールや専門学校には、就職支援や求人情報の提供を行っているところがあります。卒業生を対象とした求人情報や、インターンシップの紹介から就職に繋がっています。
興味のある企業やデザイン事務所のウェブサイトをチェックし、直接応募することもできます。自分のポートフォリオがあれば履歴書と一緒に送り、自己アピールするのも選択肢のひとつです。
北海道でインテリアコーディネーターが一軒家を請け負うと、次のようなメリットがあります!
北海道の一軒家は、都市部に比べて土地や室内の空間面積が広い住宅がたくさんあります。ひろびろとした敷地を活かした開放的な間取りでは、小さな空間では選べなかったアイテムを選んだり、家具の組み合わせの選択肢が広がったりするのがメリットです。自分のセンスや想像力を活かして、より自由なコーディネートができます。
自然豊かな北海道は、アウトドア好きも多い地域です。スキー、スノーボード、ハイキング、キャンプなどさまざまなアウトドアが楽しめますが、どれもかさばるものばかりですよね。ギアの収納空間やメンテナンスのスペースなど、アウトドア好きだからこそこだわりたい空間のコーディネートに携わるチャンスも多いでしょう。
冬の寒さが厳しい北海道では、断熱性能を高める住宅の設計や暖房設備の工夫がされています。たとえば、暖房器具とくつろぎスペースの位置関係や、温かさを感じられる家具のチョイスなど、寒冷地での快適な住まいについて知ることができるでしょう。温暖な地域ではなかなか得られないスキルを身に付けられます。
インテリアコーディネーターは、お客様のニーズを受けて、空間にぴったりな内装を提案する職業です。お客様の希望や予算が一人ひとり違うように、提案する家具や照明のコーディネートも人それぞれ。二度と同じ仕事を受けられないところが難しさでもあり、魅力でもあります。
「いつかは、大きな一軒家で仕事を請け負ってみたい」という方は、広大な北海道でインテリアコーディネーターになることを検討してみませんか。北海道には移住しやすい制度や移住者歓迎の地域もたくさんありますので、まずは一度遊びに来てみてくださいね!