千代田デンソー株式会社は、創業60年の歴史を誇る、北海道帯広市に本社を構える自動車関連の総合商社です。バッテリー、タイヤ、カーナビなど、自動車に関わるあらゆる製品とサービスを提供してきました。働き方改革が叫ばれる昨今、千代田デンソーでは、従業員の声を生かすことで給与・働く環境・社員育成を刷新するほか、新サービスや新事業の展開を加速。今回、横川真和社長に千代田デンソーが直面する挑戦と将来のビジョンについて深掘りしました。
PROFILE
1958年生まれ。帯広市出身。帯広北高校卒業。専修大学商学部卒業後、道外の企業に約5年間勤め、27歳で同社に入社。37歳で父・正雄氏の後を継ぎ、社長に就任。
冒頭、横川社長は「弊社は少数精鋭のチームで挑む集団なんです」と自社を表現。そこには企業としての深い責任感と、未来への確固たるビジョンがありました。
創業60年を経過した千代田デンソーは、横川社長のリーダーシップの下、創業以来の伝統を守りながらも、時代の変化に柔軟に対応し、革新を続ける企業としての姿勢を明確にしています。その証拠として、横川社長はこう話します。
「当社は、昭和38年の創業以来、自動車業界の変遷を経て、今日に至るまで多くの挑戦を乗り越えてきました。特に、自動車分野だけに留まらず、電源システムや非常電源、LEDライティング、カメラシステムなど、幅広い分野への事業拡大を図っています。これらはすべて、お客様のニーズに応え、満足を提供するための努力の一環です。そして、多くが従業員からの提案でした」(横川社長)
これが同社の企業文化であり、さらに深く掘り下げると、横川社長は特に「自主性」と「働きがい」を重んじる姿勢を強調。「自ら考え、行動し、そして成長することを大切にしています。それには、働く環境を整えることが不可欠です。私たちは、従業員からの提案を積極的に受け入れることで、常に改善を続け、より良い職場環境を実現しているんです」と語気を強めます。
さらに、横川社長は従業員が社外のセミナーや講習会へ積極的に参加し、新しい知識や技術を学ぶ機会を奨励しているそうで、「東京出張も必要なら行ってほしい。何より視野を広げてほしい。リスキリング大いに結構ですよ。ただし、中にはトップに相談をするのに引け目を感じる人も多いでしょうが、学び続ける文化が、私たちの企業を成長させる原動力。そして、その学びは、従業員個人の成長だけでなく、千代田デンソー全体の発展にも繋がりますと言い続けることで、最近では『社長、◯◯のセミナーに出ることで、◯◯の効率化のヒントを得られると思います』と言える風土が浸透してきました」と嬉しそう。
千代田デンソーでの働きがいについて、横川社長は「従業員一人ひとりが自分の仕事に誇りを持ち、それぞれの役割を全うすることで、会社全体としての大きな目標を達成できることに大きな喜びを感じています。私たちは、従業員が互いに支え合い、共に成長することを重視しています」と述べ、千代田デンソーが目指す、人々の生活を豊かにするビジョンについて熱く語りました。
いかがでしょう。千代田デンソーがただの自動車関連の総合商社ではなく、従業員の成長を促し、地域社会に貢献する企業であることが明らかになりました。
また、昨今の働き方改革においても、風通しの良い社風だけでなく、先進的な取り組みを行っています。「従業員一人ひとりが健康で、バランスの取れた生活を送れるよう、様々な取り組みを行っています」と横川社長は語ります。例えば、週2回の情報共有会では、最新のニュースを共有し、知識の向上と意見交換の場を提供。
「過去には長い会議ばかりをしていましたが、自主性を重んじ、従業員が自発的に学び、成長する機会を提供してきたことで、現在は週2回、私の考えを共有するだけです。それでもたまに『長い』と言われるので、極力、端的に伝えられるよう、私自身も伝える力を養う努力をしているくらいです」(横川社長)
さらに、従業員からの提案を大切にすることも、千代田デンソーの特徴の一つです。「どんな小さな意見でも耳を傾け、実現可能なものは積極的に取り入れるようにしています」と横川社長。この開放的な姿勢は、社内のシステム改善に貢献し、企業イメージの向上にもつながっています。
ほかにも、「車載用Wi-Fiルーター」や アナログによるヒューマンエラーの防止と、デジタルによる見守りで子どもの車内置き去り防止に期待ができる「ホーネット車内置き去り防止システム」といった新たな取り扱い商品などは、従業員からの提案を積極的に受け入れる形で実現しました。
「従業員が自分たちのアイデアを実現できるよう支援するのが会社組織であると思っています。革新的なアイデアが生まれ、会社全体としての成長に繋がってきているのが現在の千代田デンソーです。私たちの目標は、ただの商社を超え、技術とサービスで社会に貢献する企業になることです。そのためには、従業員一人ひとりの力が必要です。だからこそ、従業員が自らの能力を最大限に発揮し、自己実現できる場を提供することに力を入れているんです。それこそが、当社最大の強みかもしれません」(横川社長)
横川社長の熱い想いとビジョンに触れると、千代田デンソーでのキャリアを通じて、自分自身の可能性を最大限に引き出し、社会に貢献できるチャンスがあることがわかります。創業60年の伝統を守りつつ、常に時代の最先端を行く千代田デンソーで働くことは、多くの人にとって非常に魅力的な機会であると言えるでしょう。
インタビューを通じて、千代田デンソーがどのような企業であるか、そしてなぜ多くの人が「千代田デンソーに入社したい!」と感じるのかがわかった気がします。社長の横川真和氏のリーダーシップのもと、従業員一人ひとりの成長と幸せを大切にし、社会に貢献する姿勢を貫き続けることが、千代田デンソーの大きな魅力ではないでしょうか。