11月1日、帯広のまちづくりに革新的な一歩が踏み出されました。十勝バスの野村文吾社長が中心となり、生鮮食品の販売やカフェを併設した新事業「大空ローカルハブ」が、帯広市大空町に誕生。将来的には、大空の地域住民と他の拠点を公共交通が結ぶことで、ヒト・モノ・カネを繋げるローカルハブを活用した新たな“まち”へと成長することが期待されています。ちなみに、大空ローカルハブ」は国土交通省の共創モデル事業です。(取材・記事 | SUMAHIRO編集部)
野村社長は、この新たな試みについて「人と人、人とモノ、人と情報が交わり合う場所、それがローカルハブです。笑顔が溢れる結束の場として、コミュニティの創造と地域の活性化を目指します」と語り、地域社会との強い連携を強調しました。
大空ローカルハブは、帯広地方卸売市場や宮坂建設工業など複数の事業者と連携し、2020年5月の決断から3年半の構想を経て実現。飲食店やデマンド交通のAI化、マルシェバスなど、多岐にわたるサービスが集約され、地域住民の生活利便性の向上と移り住み促進を図っています。
「街づくり×交通政策」という新しいアプローチで、人口減少時代を生き抜くためのコミュニティとコミュニティの結びつき、拠点と拠点のネットワークを築くという目標を掲げ、大空住民と共に進めるコロナにより分断された社会の再結束にも積極的に取り組んでいます。
具体的には、飲食店「にくや大空」やAIデマンド交通「おおぞライナー」などなど、生活コンテンツの大空地区への集中配置で生活の利便性向上による、移り住み促進での人口増加も期待されます。
この未来志向の「憧れの本館」とも呼べる施設は、11月1日にオープンしたばかりですが、2024年1月にはバスを使った物流事業への拡張も計画しており、十勝バスとしての在り方を示す象徴的なステップとなることでしょう。
野村社長は熱意を込めて「前例のない理想を目指し、皆様のご意見やアドバイス、そして共創を心から歓迎します」と呼びかけており、大空ローカルハブが地域に新たな活力をもたらすことは間違いありません。
地域の住民もこの新しい拠点に期待を寄せており、「大空地域にはスーパーがなかったので歩いて野菜や冷凍食品が買えて便利。無料のカフェで友達とおしゃべりもできるので、外出が増えると思う」といった声が上がっていました。
地方創生の新たなモデルとして注目される大空ローカルハブ。地域住民の日常に溶け込み、交通の新たな中心地としての役割を果たすことで、十勝の未来が一層明るくなることでしょう。